昨日ご紹介したThe Loudest Voiceでも触れたのですが、LOUD GARDENも参加しているこの界隈の商店会が2年連続で「街と音楽が連動したスペシャルイヴェント」を主催します!
僕は単純に「楽しいイヴェントだったなぁ!」と思いましたが、幹事さんたちは「前回の反省を活かしてもっと商店会会員店舗にもメリットがあるイヴェントに昇華させたい」とお思いのようで更なる工夫を考えているそうです。
そのアイディアをちらっと聞きましたが、「なるほど」と思いました。
幹事さんたちは皆さん飲食店のオーナーさんで、そういう話を聞いたりLINEグループでの発言を見ていると「さすがは南青山の地で店を繁盛させている商売人!色々と考えているし誠実だわ」「俺ならイヴェントができたらただただ満足だもん」と感心してしまいます。
イヴェント云々以前に、そういった勉強ができることこそ商店会に参加した財産かもしれません。
感謝!
そして、続報に乞うご期待ください。
ところで。
「The Loudest Voiceでも触れた」といえば。
今日はとってもクラッシーでエレガントなダブルブレステッドジャケットをご紹介します。
The Loudest Voiceでも触れた「Irish Linenの二大巨頭」の一角を担うBaird McNutt/ベアード・マクナットの素材でお作りしたジャケット、木曜日にご紹介した “♡ Camo” silkのアスコットタイをご注文してくださったスーパーダンディなH様からご注文いただいた1着です。
まず、Baird McNuttについてもう一度簡単にご説明します。
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Baird McNuttは1912年創業のハイエンドIrish Linenメーカーです。
「紡績から製織までの工程を一貫して自社で行うこだわり」「17世紀よりIrelandで受け継がれてきた職人の技術」「清らかな湧水を使用した染色工程およびウォッシング由来の豊かで鮮やかなカラーリング」といった他社では真似のできない特徴が支持され、歴史あるアメリカンブランドへの素材供給や名門マーチャントへの別注素材供給を行っていることで有名な「Irish Linenの重鎮・大御所」的存在の貴重なミルです。
もう少しだけ突っ込んだ説明を加えると、多くのLinenメーカーはCottonと同じ工程でLinenの生産をしていますがBaird McNuttは手間のかかるIrish Linenの伝統的な手法を今もなお頑なに守っています。
それによって「オールドクラシックLinen」と呼びたくなるような独特の風合いが生まれます。
実はあのバンチブックやあのバンチブックの100% Linen素材もBaird McNutt謹製です。
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という、取り扱えるのが光栄なくらい素晴らしいミルの逸品でお作りしたジャケットが今日ご紹介する1着です。
では、早速ご紹介しましょう。
今回H様からご注文いただいたジャケットは ↓こちら↓ です。

素材は。
100% Irish Linen。
ツイル(綾織)組織。
Blueベース&クラシックサイズのグレンチェック。
と三拍子揃った傑作です!
そんな傑作素材をダブルブレテッドで「料理」するとは粋極まりないですよね!?
スーパーダンディなH様です、これからの季節はもちろん盛夏にもガンガンお召しになるの違いないと想像しています。
いや、むしろ「盛夏用」としてご注文くださったのかもしれません。
ボトムスはBlue系かWhiteでしょうか?
ドレッシーにキメたい時はGrey系もアリかもしれませんね!
そうそう、H様はBaird McNutt謹製の100% Irish Linen素材でたくさんのシャツも作ってくださっています。
きっと、このジャケットにも100% Irish Linenシャツをお合わせになるのでは?とも想像しています。
具体的には「ワイド巾:11.0cm巾&やや高めゴージーライン&ラウンドシェイプエッヂのピークトラペル + かなり薄めのたれ綿&超薄めの肩パッドを入れたナチュラルショルダー + ダブルブレステッド6ボタン×ひとつがけ + ウェルト(箱)仕様のチェストポケット + 1番下のボタン延長線上に位置するウエストポケット + サイドヴェンツ」でお作りしました。
かようにこだわりを満載にしているこのジャケットですが、その最大のポイントはフロントボタンです!
最もクラシカルと位置づけられるダブルブレステッドは6ボタン×ふたつがけですがこちらはひとつがけです。
Vゾーンがやや広く/深くなりラペルがやや長くなるこのスタイルはバブル時代を彷彿させるせいか(実際は昔からあるスタイルです)、ここ20年以上ず〜っと人気がありませんでした。
しかし、独特のエレガンス、ダンディズム、ラグジュアリーさが見直され近年徐々に復権の気配を見せています。
プロフェッショナルの僕もびっくりなファッションに対する造詣の深さを誇るH様はあれこれ研究なさって、この時代にこそふさわしい6ボタン×ひとつがけスタイルをイメージなさいました。
それがこちらのダブルブレステッドジャケットです!
といっても、こちらが初代ではなく3着目ですが。。。
それはともかく、とっても素敵ですよね〜!
僕も作ってみたいです。
マザーオブパール(白蝶貝)ボタン、White無地のハウンズトゥースジャカードライニング、大身返し仕様といったオーダーメイドならではのディテイルも見逃せません。
続いて、そのディテイル等を「寄り画像」で見ていきましょう。
バストアップの「寄り画像」です。

エレガントでモダンレトロなフレイヴァーを生み出す、そして少々セクシーなワイド巾&ラウンドシェイプエッヂのピークトラペル。
横方向にやや広めなボタンスタンス。
Linenジャケットにピッタリな内容物を軽快にしたナチュラルショルダー。
ライニングを使用しポケットスクウェア(チーフ)代わりに出せるようにしたチェストポケットの袋地。
バストアップだけでも楽しいディテイルがてんこ盛りです!
特にこの中だと。。。
チェストポケット袋地のポケットスクウェア仕様は「極めて小粋な便利ディテイル」としてほとんどのお客様にご好評をいただいています。
もちろんポケットとしても機能しますので、例えば100% LinenのWhite無地ポケットスクウェアやペンを入れることも可能です。
ペンは胸ポケットに入れない方がイイですけれど。
インサイドです。


上画像は大身返し仕様です。
ノーキャンヴァスでお仕立てする際はこちらにする場合が多いです。
表地を通常より多めに使う分ノーキャンヴァスでもフロントにそこそこのハリが担保されるためです。
が、このジャケットはしっかりとした本バス毛芯を入れています。
では、なぜ大身返しにしたか。。。
それは、完全にH様の遊び心です!
Linen素材と大身返しは相性抜群ですしね。
余談ですが、「超クタクタにさせたい」「『気持ち』かもしれないけれどちょっとでも涼しくしたい」という方にはこの構造で表素材を大胆にカットした「小身返し」なる仕様をオススメしています。
下画像は背中の内面/バックライニングです。
バックは手間のかかる&テンションが分散されるためにより快適な着心地が生まれる観音開き仕様のハーフライニングにしました。
美しいピックステッチと丁寧なパイピングも◎ですよね!
スリーヴボタンです。

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はい、いずれもアップチャージ不要のディテイルです。
以上です。
H様、いつも本当にありがとうございます。
心より御礼を申し上げます。
次のご注文品が仕上がり次第またご連絡いたします。
2nd. Jun. 2025
Ryoji Okada