NFL 2024-2025 Playoffs Championshipが終わりました。
残すはいよいよ再来週:日本時間2.10 Monに開催されるSuper Bowl LIXのみです!
開催はNOLA、ハーフタイムショウはKENDRICK LAMARです。
肝心のマッチアップは!!
2年前のリマッチ:KC vs PHIです。
僕は前人未踏の偉業である3ピートを目撃したいのでKCを応援します!
Go! CHIEFS!
ところで。
「2025」といえば。
会期延長を敢行した「オーダーメイドシャツ2枚 = 税込¥22,000~ キャンペーン」はもちろん重要です。
いや、超重要です!
昨日7枚のご注文があったので1日遅れで当初目標を達成しました(ありがとうございます泣)が、会期延長に際して目標を再設定したので更なるたゆまぬ努力が必要なほどに超スーパー重要です。
が、しかし、先週くらいから入荷が始まった新作バンチブックも超ウルトラ重要です。
来る2025 Spring/Summerシーズンの大事な大事な「飯のタネ」というだけでなく、「そろそろ春物の素材見れますか?」というお問い合わせも複数いただいていますから!
なので、今日からはオススメ着分のご紹介を筆頭にした「オーダーメイドシャツ2枚 = 税込¥22,000~ キャンペーン」の情報発信だけでなく新作バンチブックのご紹介も積極的にやっていきたいと思います。
あ、それから、ここ数ヶ月で仕上がった自慢の作品を披露する機会も作らねば汗!!
かくかくしかじかなので、今日から「オーダーメイドシャツ2枚 = 税込¥22,000~ キャンペーン」関連のネタは発信頻度が落ちると思います。
でも、(当たり前のことですが)決してテンションが落ちている訳ではありません。
それどころか、ますます気合十分な上にまだまだ多数の掘り出し物があります。
つきましては、ご検討中の方はぜひともこの機会にご注文をお願いします。
そして、今日は2025 Spring/Summerシーズン向け新作バンチブックのご紹介 vol.1をお届けします!
初回はWilliam Halsteadです。
早速ご紹介しましょう。
今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブック(というかブックレット)です。
初回なので「手慣らし」を兼ねてマーク数が少ないブックレットから!
という訳では決してありません。
それが証拠に、僕はこちらにコンパイルされているブラックで自分用のスーツを作るつもりでいます。
はい、つまり「僕がめちゃくちゃ気に入ったコレクションだからこその初回」なのであります!
*自分用のブラックスーツについては後述します
2023-2024 Autumn/Winterシーズンにセンセーショナルなデビューを果たしたグッドオールド紡毛フランネルコレクション:Crown Flannelで多くの粋人を魅了したWilliam Halsteadはイングランド北部に位置するウェストヨークシャー州ブラッドフォードにて1875年に創業された老舗ミルです。
このDiaryでも2年連続でCrown Flannelを超大絶賛しましたし「William HalsteadをAutumn/Winterシーズンに強いミル」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが実はそうではありません。
William Halsteadは「William HalsteadといえばMohair素材」とも「British Mohairの大家的存在」とも呼ばれる存在ですし、名門マーチャントのバンチブックにコンパイルされているmade in EnglandのMohairブレンド素材はその多くがWilliam Halstead謹製なのも有名な話ですから、我々の業界では「Spring/Summerシーズンに圧倒的存在感を示すミル」という認識が基本です。
*例えば今秋僕がダブルブレステッドスーツを作ったMohair Flannelを筆頭にMohairをAutumn/Winterシーズン向け素材にブレンドするケースが増えている今日この頃ですがメンズのテイラードウェア業界では依然として「MohairはSpring/Summer向け素材用の原料」という印象が強いです
そんなWilliam Halsteadの絶品Mohairブレンド素材をコンパイルしたブックレットが今日ご紹介するこちらという訳です。
「1ボディ × 無地オンリー × 7マーク」というコンパクトなコレクションですが、内容は最高に素晴らしいのでご来店の際にはぜひともじっくりチェックをしてください。
続いて、中身を詳しく見ていきましょう。
このブックレットは見開き3ページ構成です。
左ページにはこのコレクションのコンセプトとスペシャルタグ/織ネームが紹介されています。
中ページは定番的なカラーが、右ページにはスペシャルカラーがコンパイルされています。
また、このコレクションにはWilliam Halstead for “A Gentleman At The Bar”というタイトルがつけられています。
その心は「数多ある素材の中から選ばれた大切な日にまとうスペシャルな1着に最も相応しい素材」だそうです。
あまりタイトルに直結する感じがしませんが、A Gentleman At The Barは大切な日の隠喩なのかもしれませんね。
いずれにせよ、僕は雰囲気のあるナイスタイトルだと思います。
品質は76% Wool + 24% Kid Mohair(330 /360g/m)で組織はツイル(綾織)です。
もう少し具体的にご説明すると「2Plyの梳毛ウールを経糸(タテイト)にMohairを緯糸(ヨコイト)に使用してクラシカルなツイル組織で織り上げた」「William Halsteadが20年以上に渡ってメインボディのひとつとして展開し世界中のダンディたちを魅了してきた」ベストセラーボディです。
メンズのテイラードウェア業界でも軽くて薄くてソフトなボディが重宝される傾向にある昨今です、ツイル組織のMohairブレンド素材は極めて少なくなりました。
僕がこの業界に足を踏み入れた30年ほど前には結構あったんですけれど。。。
まあ、Mohairはあまり細番手糸に引けないですし、ツイル組織はトロピカル(平織)組織に比べて重くなりがちですしさもありなんですね。
そんなツイル組織のMohairブレンド素材を定番的にそこそこのヴォリュームで展開しているのはイタリアンミルだとVBC、ブリティッシュミルだとこのWilliam Halsteadくらいではないでしょうか。
もちろん一部マーチャントのバンチブックにも存在しますが、それらのほとんどはVBCかWilliam Halsteadが供給しているはずです。
あ、あとは日本の至宝葛利毛織さんも少しやっていますね。
という「超希少種」が、William Halstead for “A Gentleman At The Bar” にコンパイルされています。
上記の通り20年以上に渡って展開を続けている定番&ベストベラーボディでもあるので他のバンチブックにもコンパイルされています。。。
が、しかし、完全別注カラー2マークを含む全7マークというヴォリュームはWilliam Halstead for “A Gentleman At The Bar” だけです!
さて、そのMohairですが。。。
Mohairとはアンゴラヤギの原毛を用いた繊維を指します。
*Angoraはアンゴラウサギの原毛を用いた繊維です
Mohairは一般的なWoolに比べて長く、クリンプ(縮れ)がなく、光沢感があり、極めてハリコシが強く、(染料を保持しやすいため)染色しやすい繊維です。
Cashmere同様に繊維内が空洞のため断熱・放熱性・通気性に優れているのも特徴で、それゆえに「夏は涼しく」「冬は暖かい」という一見相反するふたつの要素を兼ね備えることに成功した優秀な繊維でもあります。
ウイメンズウエアにおいてはAutumn/Wintnerシーズン向けという印象が強く、メンズウエアにおいてはSpring/Summerシーズン向けという印象が強いのはその優秀さに理由があります。
また、Kid Mohairとは生後3ヶ月年以内に刈り取った原毛を指します。
人間の赤ちゃんの毛と同じで、Kid Mohairは上記の特徴に加えて通常のMohairよりもピュア、すなわち細く均一性に富み独特の柔らかさに恵まれているため高級素材の原料として重宝されています。
実際に原毛の価格は通常のMohairの3倍は超えるとか。。。
かようなKid Mohairをブレンドした素材は気品と深みのある光沢を持ち、優雅で威厳溢れるカッチリとした仕立て映えを誇り、春夏に着ると通気性に恵まれ秋冬に着ると保温性に恵まれる嬉しい機能を有します。
加えて、こちらは「斜め45度に存在感がある綾線がしっかりと走る」、つまり「表面に確かな凹凸(← 綾線の山と谷)を産む」クラシカルなツイル組織なのでその光沢はトロピカル組織のKid Mohairブレンド素材に比べて一段と気品と深みを増します。
また、20年以上に渡り展開しているボディならではの「昔ながらのハードな打ち込みに由来するヴィンテージテイストが強い肌触り」も見事の一言です。
更に、素材の強さを増すことと仕上がりの美麗さを高める目的で行われる「熟練フィニッシャーが表面に残された余分な繊維を丁寧に焼き切る最終工程」も見逃せません。
素晴らしい!
最後に、 330/360g/mウエイト&クリアカットのツイル組織素材というボディから本国イギリスにおいてはAll Season素材として人気を博しているということも書き加えたいと思います。
今まで、William HalsteadのMohair Twill素材をそういった視点で見たことがありませんでしたが、確かにAll Seasonタイプですよね。
日本の厳しい盛夏には少しウエイトがヘヴィ過ぎる気もしますが、そこは高い通気性の恩恵にあずかれば乗り切れるに違いありません!
かくかくしかじかです。
「大切な日にまとうスペシャルな1着に最も相応しい素材」というのも納得ではないでしょうか。
できれば。。。
2025 Spring/Summerシーズンにスマッシュヒットを記録して、1年後くらいから柄物まで展開を拡大して欲しいです!
中ページです。
上述の通り、こちら/William HalsteadのMohair Twill素材は他のバンチブックにもコンパイルされています。
LOUD GARDENが持っているバンチブックでは1冊だけですが、そちらには4マーク:ダークグレイ・ネイヴィブルー・ミッドナイト・ブラックがコンパイルされています。
見る度に、触る度に、そしてこの素材を使ったご注文品が完成する度に「いつか作ってみたいなあ。。。」という気持ちが高まるばかりでした。
上段の繰り返しになるかもしれませんが、Kid Mohairとツイル組織が織りなすその高貴な光沢、バシバシに強く打ち込んでいるゆえの見事なハリコシと仕立て映え、深みあるカラー等々が素晴らし過ぎます!
しかも、British Mohairの王者William Halstead謹製というのもイイですよね〜!
少し前にこのDiaryでも書いた通り、4月に父親の7回忌があるのでその時に着るブラックスーツを作る必要があります。
父親の葬儀で着たスーツはですね、バルクアップ&デブ化で着られなくなったのです汗。
「喪服だからリーズナブルな素材で作っておくか?」という洋服屋としてははあるまじき邪念がよぎったタイミングもありました笑。
あるいは、「父親の7回忌だから少し派手にキメてもイイかも!?」とグレイとブラックを組み合わせて作ろうと計画しているダブルブレステッドスーツを着て行くことも考えました。
が、縁起でもないけれど、先日同級生のグループLINEで「父親がやばいんだよね」と誰かが発言したら「ウチも入院中」という発言が続きました。
そういった年齢ですからね。。。
「やっぱりロック度が低めなブラックスーツが必要だな!」と思い至りました。
そんなことを考え始めて2ヶ月ほど。
なかなか素材が決まらなかったのですが、このブックレットが届き、開いた瞬間に「そっか、このブラックにすればいいのか!?」と閃きました!
ブラックは他のバンチブックで展開されていたカラーですから当然認知はしていたのですが、このブックレットが届くまでは「7回忌で着るブラックスーツに」とはまったく思いませんでした。
嬉しい邂逅、出会いというのは思わぬところにあるものです!
そのブラックスーツですが、全体的にパッと見は抑制されたデザインのスーツにするつもりです。
が、そこそこにLOUD GARDEN/RYOJI OKADAらしいギミックを忍ばせるつもりです。
一応はスリーピースで作っておこうと考えていて、ヴェストはダブルブレステッドにします。
ライニングもあまり派手にはしないでおこうと思います。
という僕のことはともかく。。。
左列は上がブラックで下はネイヴィブルー、右列は上がブルーグレイで中がチャーコールグレイで下がミディアムグレイです。
上記した別途のバンチブックにコンパイルされているネイヴィブルーはこちらのネイヴィブルーより少しライトトーンです。
ということはつまり、ミッドナイトも含めるとネイヴィブルーが3トーン存在するということになります。
また、別途のバンチブックにコンパイルされているグレイはこちらのチャーコールグレイとミディアムグレイの間くらいのトーンです。
つまり、グレイも3トーン存在することになります。
加えてブラックとブルーグレイ、そしてスペシャルカラー2マーク。
William HalsteadのMohair Twill素材は実質的に全10マーク展開ということになります。
ご来店の際にはぜひとも別途のバンチブックも合わせてご覧になってください。
*現状は無地オンリーの展開です
右ページです。
こちらの2カラーは、William Halstead for “A Gentleman At The Bar” 専用に別注されたスペシャル&エクスクルーシヴカラーです。
上がダークグリーン、下がダークブラウンです。
どちらも素晴らしいカラーですよね!
とはいえ。。。
いつも使っている撮影Box内で何度か撮ってみたらダークグリーンがかなりリアルと違って見えました。
そこで、屋外で撮影をしてみたところ。。。
撮影Box内で撮った写真よりは相当リアルに近いですが。。。
それでもリアルには及びません!
リアルはもっともっと深くてキレイです!
その深さとキレイさはぜひともご来店の際にお確かめください。
しかし。。。
本当に早くスマートフォンを買い替えなきゃ汗。。。
それはともかく。
僕がもしまだ30代だったら。。。
ブラックの代わりにこのどちらかで作っていた可能性が高いです!
ダークブラウンでブレザーを作ってもすごくイイだろうな〜!!
皆さんはどちらがお好きですか?
以上です。
皆さんも僕と同じ素材で「究極のブラックスーツ」を作ってみませんか?
あるいは、他のカラーで極上スーツあるいはブレザーを作ってみませんか?
超スーパーオススメ素材です!!
28th. Jan. 2025
Ryoji Okada