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Diary

New bunch book collection for 2025 Spring/Summer vol.3: Smith Woollens – Abacus –

Loud Garden / Ryoji Okada

 

< News! >

  ☑︎ 2月は「水木定休」に戻して営業いたします

  ☑︎ Made-to-order “Skull Hat/スカルハット”

  ☑︎ “Polka Dots” Shirting入荷!

  ☑︎ “Music Legends on Cards!” Shirting入荷!

  ☑︎ “Dinosaurs” Shirting入荷!

  ☑︎ 俺のMODなダブルブレステッドスーツ

  ☑︎ 俺のNo Surrenderなツイードジャケット

  ☑︎ 俺のMake a splashなシャツ

  ☑︎ Rumi Rock × LOUD GARDEN

 

< New bunch book collection >

  ☑︎ vol.1 William Halstead

  ☑︎ vol.2 Holland & Sherry – Crystal Springs –

 

< Rumi Rock × LOUD GARDEN >

  ☑︎ 概要告知

  ☑︎ 続報①:Rumi Rock様作成ポストカード紹介

  ☑︎ 続報②:Rumi Rock様作成オリジナル素材紹介

  ☑︎ 続報③:イヴェント向けのサンプルシャツ紹介

 

 

 

Rumi Rock様との共催イヴェントがいよいよ2日後にスタートします!

熱い気持ちを込めてあれこれ発信を積み重ねている日々ですが少しずつしかし確実に反響が出てきています。

昨日も書きましたが「なんかイヴェントやるんですよね!」と気にかけてくださったり、「その日は東京にいないから行けないんです」と残念がってくださったり、「え!Rumi Rockさんともつながっているんですね!」と驚いてくださったり。。。

なだけでなく、お得意様からご注文が1枚入りましたし、「どうしてもこの機会に作りたい!」とお感じになられたRumi Rock様のスタッフさんが昨日採寸にいらっしゃいました。

LOUD GARDEN創業時の熱い想いが実を結んだともいえるエキサイティングな試みな上に2025年2発目の大型イヴェントですから反響があるのは本当に嬉しいです。

ですが、LOUD GARDENの本業はスーツ/ジャケットを中心としたテイラーです。

そして、おととい「バンチブックが揃ってからでもいいので、いい素材が入荷したら紹介してください」というなんともありがたいご連絡をいただきました。

昨日も書きましたが、昨年は2月末時点で10回の新作バンチブック紹介を終えています。

そして、今年は一部入荷が遅れているとはいえ既に20冊近い新作バンチブックが入荷しているにもかかわらずまだ2回。。。

そう考えると2025 Spring/Smmerシーズンは少し出遅れ気味かもしれません汗。

かくかくしかじかもあって、Rumi Rock様とのイヴェントは超スーパー大切だけれど、新作バンチブックのご紹介も超ウルトラ重要だと再認識しました。

皆さんに見ていただけることが最大のメリットですけれど、ご紹介に際しては僕自身もかなり入念にリサーチをしますから内容を熟知できるというメリットも大きいです。

頑張らねば!!

 

 

 

ところで。

「新作バンチブックのご紹介」といえば。

2月は水曜日もお休みしているので、今日ものんびりした内容のDiaryにするつもりでした。

が、しかし、上記の状況も鑑みて路線転換、昨日に引き続き新作バンチブックをご紹介します!

3回目の今日はSmith WoollensのAbacusです。

Smith Woollensは1921年にH.SmithとC.Grahamによってロンドンのゴールデンスクエア(マーチャントが集まっていたことで有名な広場)で創設されたロンドンマーチャントの雄です。

1930年代に入りエクスポートにも力を入れ始めると、クラシックでありながらも(当時としては)ソフトな風合いの独特なテイストが世界中で高い支持を集めます。

結果、世界中のテイラーでバンチブックが取り扱われ、UKを舞台とした映画(ハリーポッターや007など)の衣装用にも素材が重用されるなど成長を続けます。

その後成長は一時的に鈍化をしますが、Savile Rowのビスポークテイラーからの信頼は絶大でした。

それが証拠に、僕がGIEVES & HAWKESで働いていた時に本国のデザイナーやカッターから「日本でもSmith Woollensを扱ったらいいんじゃない?」と助言をもらったことが複数回あります。

結局諸般の事情で扱えなかったのですが、そういった経緯がありましたので以前からかなり好印象を持っていました。

そんなSmith Woollensは2014年に転機を迎えます。

UK最大のマーチャントグループLBD-Harrisons(現在のHarrisonsグループ)の傘下に入り、コレクションを刷新したのです。

「刷新」というとモダナイズをイメージする方も多いと思いますが、Smith Woollensの場合はそうではく「原点回帰」的な側面が強い刷新でした。

それもそのはず、Smith WoollensにはOriginal Solaroを筆頭にした素晴らしいレガシーが複数存在するのです。

その後、2015 Autumn/Winterシーズンから本格的に日本再上陸を果たして現在に至ります。

あの時は僕もすごく心躍った記憶があります!

Smith Woollensの素材(しかも、カラー違いの同素材)でスリーピーススーツを2着も作りましたもの!!

僕のことはともかく、今回入荷したバンチブックは2020年にデビューしたAbacusのリニュアルバンチブックです。

実は。。。

零細小売店の悲哀とでも申しましょうか、Smith Woollensのバンチブックはフルコレクションを取り扱えていません。

このAbacusも今回が初めての取り扱いになります。

数ヶ月前にセールス担当の方に見せていただいたところ素晴らしい内容だと感じたので取り扱うことにしました。

では、早速ご紹介しましょう!

 

 

 

今日ご紹介するのは ↓こちらのバンチブック↓ です。

 

 

Abacusという名前はラテン語に由来します。

具体的には、ローマ時代に使用された「計算機」からインスピレーションを得て名付けられました。

その「心」は。。。

Smith Woollensによると「歴史から未来へと繋がる『今』において輝きを放つ魅力的な素材への探求」を表しているそうです。

という高い志が生み出した「やや甘撚りの糸を撚り増しして、強撚糸に近い感じのタッチを備えた太番手:36番手双糸によるトロピカル(平織)組織のSuiting(スーティング:スーツ向けテキスタイル)コレクション」がAbacusです。

具体的には「完全無欠のクラシック無地からさりげない個性が光るファンシーチェックまで揃えた幅広いレンジ」と「トロピカル組織としては肉厚なウエイト:300/320g/mで織り上げらると同時に最終仕上げ工程でSmith Woollens独自の “Sahara Finish” が採用されている」ことが大きな魅力の傑作コレクションです。

そのドライでクリスピーなボディは春から秋にかけての快適な着心地を実現するだけでなく優れた防シワ性と高い復元力を併せ持つため、世界を舞台に活躍するビジネスマンのトラヴェルシーンでも高いパフォーマンスを発揮することでしょう。

また、300/320g/mといえばバンチブック1冊を成すヴォリュームのトロピカル組織素材としてはHarrisonsのベストセラーFrontierに次ぐウエイトだと思います。

この感じ。。。

僕はとっても好きですね〜!

特に今回のリニュアルに際し新たに12マークが加わったことで魅力が一段と増しました!!

通気性のよさと涼感を持ちながらもカッチリとした凛々しい仕立て映えが約束されているミディアムウェイトのトロピカルSuiting。

他のミルやマーチャントのコレクションにはないタイプのボディですので、ご来店の際にはぜひともじっくりと触ってみてください。

では、全40マークをご紹介します。

 

 

冒頭から一気にご紹介します!!

 

 

 

 

 

 

 

彩りと個性が豊かなチェック。

スマートで知的なストライプ。

圧倒的なヴァリエーションを誇る無地。

どれも素晴らしいですよね!

昨日ご紹介したHolland & SherryのCrystal Springsと比べてしまうと「地味かな〜?」とお感じになるかもしれません。

が、しかし、Abacusも十分華やかさを持っていますよね!

僕はどちらもすごく気に入りました。

だからこその2回目(Crystal Springs)と3回目(Abacus)です!

最後に、今日の「僕のBest 5」をご紹介します。

(昨日も書いたけれど)あくまで「今日の」なので、そしてどれも素晴らしい素材なので明日には変わっているかもしれません!

 

 

まずはウインドウペーン。

 

 

いずれも「絶妙な大きさ:縦7.5cm×横5.8cmのウインドウペーン」と「大胆なカラーリング」が最高ですよね!

このセレクションは。。。

「巧みにこの2マークを使って」というパターンではなく「どちらがいいか決められなかったので2マークをセレクトした」というパターンです。

ご存知の方もいらっしゃると思いますけれど、僕は今秋上の素材とほぼほぼ同じカラーリング:ブラウン&ネイヴィブルーのMohair Flannelでミリタリー風味あり&ヴェリーモッドなダブルブレステッドスーツを作りました。

そのスーツがすごくよかったことと大変光栄なことに複数のフォロワーを産んだことに気をよくして、同デザインで現在もう1着作っています。

現在進行中のそれはダークグレイ無地のヴィンテージTonikです。

今から仕上がりがめちゃくちゃ楽しみです!!

が、しかし。。。

このウインドウペーンを見たら「もう一丁!」という気持ちになりました。

すご〜〜く作りたい!!!

今秋作ったスーツの完全なるSpring/Summerヴァージョンならば上ですけれど、あのデザインは「ミリタリーテイストあり」なので下もすごくよさそうなんですよね。。。

という感じで決めかねたので2マークともセレクトしました。

皆さんはどちらがお好きですか?

ちなみにデザインは、ジャケットが「8.5cm巾のピークトラペル + 3つがけのダブルブレステッド6ボタン + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドチケットポケット(チェンジポケット)つき + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、ボトムスが「ハイライズ + ベルトループレス + サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + 6.0cm巾のターンナップヘム」です。

ボタンはカラー(上衿)やターンバックカフスで使う「同ボディのネイヴィブルー無地(ウインドウペーンに最も近いネイヴィブルーにしたいです)」を使ったくるみボタンにして、ライニングはネイヴィブルーベースのロックなプリントライニングにしたいです。

ネイヴィブルー無地素材でもボトムスを作っておいてセットアップでも楽しみたいですね!

 

 

続いてストライプ。

 

 

グレイッシュなネイヴィブルーとブラウンのボールドストライプ素材です。

これはなんとも最高にセンス抜群ですよね!

レアなカラーリングが素晴らしくカッコいいですし、1.7cmとワイド目にしてハッキリしたストライプも堪らなく素敵です!!

僕はこちらならクラシカルだけれどエッヂの効いた遊びがあるスリーピーススーツを作ってみたいですね。

ということは、お得意の 「縦横斜め」な ↓こちら↓ でしょうか!

ジャケット:7.5cm巾のセミノッチドラペル + シングルブレステッド&段返りの3ボタン + 前後差6.0cmのスランテッド/ハッキングポケット + クラシックフロント + ホリゾンタル裁断したアウトサイドチケットポケットつき + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ

ヴェスト:ラペルレス + シングルブレステッド6ボタン + 上前(ウワマエ:前身頃の左手側)を正バイアス裁断 + 下前(シタマエ:前身頃の右手側)をホリゾンタル裁断 +(ウェルトポケット仕様の)ウエストポケットをヴァーティカル裁断

ボトムス:ベルトループレス + サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + 6.0cm巾のターンナップヘム

といった感じ。

はい、上述した以前にSmith Woollensの素材(Botanyにコンパイルされているバンカーストライプ)で作ったデザイン/スタイルです。

あの時はネイヴィブルーとチャーコールグレイをカラー違いで作ったんですよね。

この素材でもそうしたいところですが懐事情的に絶対無理ですのでもし作るとしたらこちらにします!

ライニングはまだ在庫が少しだけ残っている “♡ Camo” silk c/# RWBにしたいですね!

 

 

次はグレンチェックを2マーク。

 

 

 

どちらもカラーリングがマーヴェラスではないでしょうか!?

このカラーリングな上にややざっくり目のボディですからこの2マークならジャケット単品で作っても楽しいかもしれませんね。

僕はこちらならどちらも最近のお気に入りにしたいです。

具体的にはジャケットを「ワイド巾のピークトラペル + シングルブレステッド1ボタン + クラシックフロント + アウト/パッチ仕様のチェストポケット + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドチケットポケットつき + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、ヴェストを「ラペルレス + ダブルブレステッド8ボタン」で、ボトムスを「ハイライズ + ベルトループレス + サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ」で作ってみたいです。

ライニングはウインドウペーンのカラーを拾ったド派手なプリント素材にしたいです

そして、スリーピーススーツとしてはもちろん、ジャケットとヴェストとボトムスをセパレートしてもガンガン着たいですね!

 

 

最後に無地を。

 

 

こちらは「巧みにこの2マークを使って」作りたいです。

具体的には上のライトブラウンをジャケットに下のダークブラウンをボトムスに使いたいです。

もちろん、ライトブラウンをボトムスのディテイルでダークブラウンをジャケットのディテイルでも使いたいです。

ジャケットはダブルブレステッド6ボタン2つがけのクラシックスタイルで、ボトムスはグルカパンツにしたいです。

ボタンはブラウンマザーオブパール(茶蝶貝)ボタン、ライニングはカモフラージュ系にしたいです。

 

以上です。

 

次回の新作バンチブック紹介は来週になると思います。

今日なんとかご紹介できたので少し落ち着きました。

という訳で、ひとまず日曜日まではRumi Rock様との共催イヴェントに全力投球します!!!

皆さんのご来店を心よりお待ち申し上げております。

 

 

 

18th. Feb. 2025

Ryoji Okada

 



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