昨日は大学生時代からの友達A君に教えてもらったメンバー全員がまだ20代のジャパニーズルーツロック(?)バンドTHE TIGERについて書きました。
この時代の日本であんな音楽的アプローチをする(だけでなく、卓越した演奏力と優れたソングライティング力を持つ)バンドが生まれたことにちょっとした感動を覚えました。
A君からもらった音源も2日半たっぷり堪能しました!
昨日もLOUD GARDENの店頭では音楽話に花が咲きました。
シャツのピックアップと新たなご注文をしてくださったお得意様とはTHE BYRDSやJOURNEY等の話を、昨日からご近所にオフィスを構えたという方とはTHE WHOやSMALL FACESの話をしました。
音楽話って本当に楽しいですよね!
それだけで暮らしていけたら最高に幸せなのですが笑。
という訳で、今日はSMALL FACESの音源を愉しんでいます。
というのも。。。
THE BYRDSとTHE WHOは代表的な音源こそ抑えているのですがあまり詳しく掘っていません。
JOURNEYはもちろんリアルタイムで流行っていましたがあまり真剣に聴いたことがありません。
SMALL FACESは少し深掘りしたことがあります。
かくかくしかじかで、昨日話題に出た4バンド中では最も親しみ深いSMALL FACESを聴くことにしました。
最も親しみ深いとはいえ聴くのはすごく久し振り!
なんだかすごく新鮮でした。
そして、やっぱりめちゃくちゃカッコいい!
さすがはオリジナルなモッズバンドです。
ところで。
「オリジナル」といえば。
今日は久し振りに新作バンチブックをご紹介します。
まだまだご紹介したいナイスコレクションがたくさんあります!
が、しかし、オーダーメイドシャツやオーダーネクタイ用の新作コレクションのご紹介もあったのでしばらく滞ってしまいました汗。
もし楽しみにしている方がいらっしゃったら。。。
誠に申し訳ありません!
そして、これからしばらくは新作バンチブックのご紹介を頑張りますので乞うご期待ください!
15回目の今日ご紹介するのは名門マーチャントSmith Woollensの新作です。
Smith Woollensは1921年にH.SmithとC.Grahamによってロンドンのゴールデンスクエア(マーチャントが集まっていたことで有名な広場)で創設されたロンドンマーチャントの雄です。
1930年代に入りエクスポートにも力を入れ始めると、クラシックでありながらも(当時としては)ソフトな風合いの独特なテイストが世界中で高い支持を集めます。
結果、世界中のテイラーでバンチブックが取り扱われ、UKを舞台とした映画(ハリーポッターや007など)の衣装用にも素材が使われるなど成長を続けます。
その後成長は一時的に鈍化をしますが、Savile Rowのビスポークテイラーからの信頼は絶大でした。
それが証拠に、僕がGIEVES & HAWKESで働いていた時に本国のデザイナーやカッターから「日本でもSmith Woollensを扱ったらいいんじゃない?」と助言をもらったことが複数回あります。
結局諸般の事情で扱えなかったのですが、そういった経緯がありましたので以前からかなり好印象を持っていました。
そんなSmith Woollensは2014年に転機を迎えます。
UK最大のマーチャントグループLBD-Harrisons(現在のHarrisonsグループ)の傘下に入り、コレクションを刷新したのです。
「刷新」というとモダナイズをイメージする方も多いと思いますが、Smith Woollensの場合はそうではく「原点回帰」的な側面が強い刷新でした。
それもそのはず、Smith WoollensにはOriginal Solaroを筆頭にした素晴らしいレガシーが複数存在するのです。
その後、2015 Autumn/Winterシーズンから本格的に日本再上陸を果たして現在に至ります。
あの時は僕もすごく心躍った記憶があります!
Smith Woollensの素材でスリーピーススーツを2着も作りましたもの!!
僕のことはともかく、今回入荷したバンチブックはそのOriginal Solaroのリニュアルバンチブックです。
実は、LOUD GARDENとOriginal Solaroにはすごくディープな因縁があるんですよね〜。
おととしだったかな?
最終的にはうまく解決したのですが、かなり胆力のいる因縁でした笑。
あれも今はよき思い出です。
それでは、早速ご紹介しましょう。
入荷したのは ↓こちらのバンチブック↓ です。
堂々たるThe Original Solaro Collectionのタイトルがいいですよね〜!
そして、オリジナルの証明でもある「®(レジスターマーク)」もナイス!!
—–
Solaroとは『「経糸(タテイト)が表面に緯糸(ヨコイト)が裏面に強く出る織物の特性」を利用して「亜熱帯の植民地にいる英国兵士の肌を紫外線から守るために開発された」』という由来を持つ、そして20世紀初頭にSmith Woollensが開発し今でも商標が保護されている「英国服飾史に大きな足跡を遺す特別な素材」です。
具体的には、紫外線を反射する明るめのカラーを経糸(オリジナルはミリタリーベイジュ)に、着用者の肌を少しでも守るために暗めのカラー(オリジナルはレッド)を緯糸に使用しています。
もちろん織物ですから、緯糸の色も弱めにながら表面に出てくるのですが、それ故の「複雑なカラーの出方/玉虫効果」も特徴的です。
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何事もやっぱりオリジナルは素晴らしいものですよね。
そして、このThe Original Solaro Collectionもスーパーナイスなコレクションに仕上がっています。
つきましては、ご来店の際にはぜひともじっくりチェックをしてみてください。
もちろんご来店なしでのご注文も引き続き絶賛承っています!
もしも気になる素材がありましたら、より分かりやすいお写真とご説明をe-mail等でお送りしますのでぜひともお気軽にお申し付けください。
続いて、中身をじっくりお見せします。
もちろん今日も全マーク披露します!
上述の通りSolaroは経糸と緯糸のカラーがかなり違うので、つまり表面と裏面のカラーがかなり違うので上に表面を下に裏面の画像を置きます。
こちらはオリジナルカラー4マークです。
上からヘリンボン、ミニヘリンボン、ツイル、キャットレッグです。
Original Solaroのオリジナルカラー!
やっぱりオリジナルはいいですよね〜。
僕はこちらなら、気が早いけれど秋口に向けてバルマカーンコートを作りたいです。
あるいは、4マークを巧みに組み合わせたジャケットを作りたいです。
わずかに柄が異なるだけの同素材4マークを使って「さりげなく個性的なジャケット」を作ったら超スーパー粋ですよね。
すご〜く作りたいです。
品質は100% Wool(355g/m)です。
カラー違いのヘリンボン3マークです。
上からベイジュ/ブラウン、ライトグリーン/ブルー、ネイヴィブルー/ブルーです。
ご覧の通りどれも素晴らしく素敵です!
が、僕は上述した「因縁」の原因となった真ん中のグリーン/ブルーが最も好きです。
その「因縁」の時に作ったコートが最高にスタイリッシュだったんですよね〜!
Solaroであることが最も有効なカラーコンビネーションですし。
僕はこちらならシャープなスリーピーススーツを作りたいです。
部分的に「裏面を表使い」して作りたいですね!
こちらも品質は100% Wool(355g/m)です。
Smith Woollensのバンチブックの多くがそうなのですがこのバンチブックも「表裏両面表紙仕様」になっています。
「反対面」には100% CottonのSolaroがコンパイルされています。
早速中身を見てみましょう!
100% Cottonシリーズはこちらの3マーク展開です。
あまりSolaroテイストは強くありませんが確かに経糸と緯糸のカラーがかなり違います。
上と下はオリジナルカラーに近いカラーコンビネーション、真ん中はひとつ上で僕が「イチオシ」したライトグリーン/ブルーと同じカラーコンビネーションです。
かなり強く打ち込んだ素材ですのでスプリングコートやパンツにも◎だと思います!
が、僕はやっぱりスリーピーススーツが作りたいでしょうか。
作るなら真ん中のライトグリーン/ブルーにしたいです。
品質は100% Cotton(300/310g/m)です。
以上です。
次回はHolland & SherryのSherry Stretchをご紹介予定です!
乞うご期待ください。
3rd. Apr. 2024
Ryoji Okada