僕より忙しい人なんて山ほどいます。
いや、多分道行く人のふたりにひとりくらいは僕より忙しいんじゃないかな?
それでも、なんだかんだと忙しいのも事実です。
それが証拠にでもないのですが。。。
先週「やばい、年末までにヘアカットしないと!」と思い、いつもお願いしているヘアサロンを予約したら。。。
前回のカットは7月末 でした。。。
5ヶ月も行っていないとは!?
だからここ数ヶ月はヘアスタイルがいつも変なんですよね笑。
今週木曜日に切ってきます!
そして。。。
2026年は最低でも2ヶ月に一度の頻度でヘアサロンに行こう!と思いました。
1年前も思った気がしますが来年こそ!!!
ちなみに2025年は。。。
合計3回しか行っていないと思います汗。
*脇は2週間に一度程度の頻度で妻がバリカンでカットしてくれています
ところで。
「2025年」といえば。
今日は土曜日にお渡ししたばかりのスリーピーススーツをご紹介します。
手前味噌ではありますけれど、作り手の僕も「超スーパー大満足!」かつ「次回は俺もこのモデルで作りたい!!」と強く思った超ゴキゲンな傑作、様々なメディアでご活躍中のノンフィクションライターにして、ディープなミュージックラヴァーにして、テイラードウェアからモードまで幅広く精通しているファッショニスタにして、LOUD GARDENの長いお得意様である石戸諭様からご注文いただいた1着です。
石戸様曰く「2025年はスーツの奥深さを改めて知った1年でした」とのことです。
もし、LOUD GARDEN/RYOJI OKADAがそのような石戸様の1年になんらかの貢献ができていたとしたら嬉しい限りです!
そして!!
はい、そうです!!
そんな1年の「締め」が今日ご紹介するスリーピーススーツです!
毎週日曜日の20:54からフジTV系列で生放送されている情報番組Mr.サンデーに定期的にご出演なさっている石戸様ですが、2025年最後の放映回(12.21 Sun)でもお召しになる予定と仰っていました。
土曜日時点ではまだ決めていらっしゃらなかったVゾーンをどうなさるか!?
今から僕も楽しみでなりません。
もしタイミングが合ったら皆さんもぜひご覧ください!
では、早速ご紹介しましょう。
↓こちら↓ です。


素材は僕も憧れている(来秋こそ作るぞ!)William Halsteadの傑作Crown Flannelです。
Crown Flannelについてはバンチブック紹介の時に書いた以下の文章をご参照ください。
—–
2023年の秋にセンセーショナルなデビューを果たしたWilliam HalsteadのCrown Flannelは今シーズンも健在でした!
ご注文いただいたお得意様が皆さん「最高です!」という感想を抱いてくださっている逸品中の逸品、まさにマスターピースです。
なので、「2シーズンで終了!」とならなくて本当によかったです。
William HalsteadはEngland北部にあるWest Yorkshire州Bradfordにて1875年に創業されたミルです。
「William HalsteadといえばMohair素材」と称されるWilliam Halstead。
「British Mohairの大家的存在」とも呼ばれるWilliam Halstead。
とにかくWilliam HalsteadはMohair素材が得意です。
名門マーチャントのバンチブックにコンパイルされているmade in EnglandのMohairブレンド素材はその多くがWilliam Halstead謹製なのもこの業界では有名な話です。
2025 Spring/Summerシーズンも少なからぬお得意様がWilliam HalsteadのMohairブレンド素材でスーツやジャケットをご注文くださいました。
あ、そうだ、僕もWilliam Halsteadの傑作ボディMohair TwillのBlack無地でスリーピーススーツを作りました!
そんなWilliam Halsteadが、一昨秋Crown Flannelという気合の入った名前の素晴らしいフランネルをリリースしたのはちょっとした驚きでした。
昨今はフランネルですらも「軽くてソフトで薄め」というキイワードが重要になっているファッション業界ですが、Crown Flannelはその逆を突き進む「よき意味で時代遅れ」なボディです。
もう少し突っ込んでご説明すると。。。
Crown FlannelはWilliam Halsteadの地元であるWest Yorkshire州で紡績された短繊維糸を使用したWoollen/ウールン(紡毛/ボウモウ)フランネルです。
最近はフランネルもWorsted/ウーステッド(梳毛/ソモウ)が増えてきていますが、そしてそれはそれで決して悪くないのですが、やはりフランネルといえば本来は紡毛ですよね!
僕はそう思います。
短繊維糸を使用した紡毛フランネル!
最高です!
が、もちろんCrown Flannelの特徴はそれだけではありません。
「フィニッシュ工程で表面を掻く事で表現している独特のふくらみと滑らかな肌触り」「450gとヘヴィなウエイト」「昔ながらのしっかりとした打ち込み」といった豊かな特徴を併せ持つ、クラシカルなBritishスタイルがお好きな方でしたら堪らない傑作だと思います。
こういったフランネルを生産すること自体はそこまで難しくないのかもしれません。
でも、だとしても、この時代に敢えてこのボディを15マークも取り揃える心意気には心底から敬意を表したいです!
はい、「Mohair素材のWilliam Halstead」がこのように秀逸な古き佳きフランネルをリリースしたことが驚きだったという訳です。
もしも僕にお金があれば全マークで何かしらを作って妻にこっぴどく叱られたいくらいに素晴らしい素材です笑。
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というロマンあふれるマスターピースをLOUD GARDEN/RYOJI OKADAのアイコンモデル的存在である「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonalなスリーピーススーツ」のアレンジヴァージョンでお作りしました。
具体的には ↓こんなデザイン/ディテイルのスリーピーススーツ↓ です。
ジャケット:9.5cm巾&ラウンドシェイプのピークトラペル + 拝みボタン仕様のシングルブレステッド1ボタン + ビルドアップショルダー + ウェルト仕様のチェストポケット + 前後差5.5cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + ホリゾンタル裁断したアウトサイドティケットポケットつき + クラシックフロント + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ
ヴェスト:ラペルレス + シングルブレステッド6ボタン + 上前(ウワマエ:前身頃の左手側)を正バイアス裁断 + 下前(シタマエ:前身頃の右手側)をホリゾンタル裁断 + ウェルト仕様のウエストポケットをヴァーティカル裁断
トラウザース:ややハイライズ + ベルトループレス + 剣型サイドアジャスターつき + ブレイシーズボタンつき + 0プリーツ + ボタンフライ + テイパードシルエット + 5.0cm巾のターンナップヘム
ボタンはmade in EnglandのBlackリアルホーン(本水牛)ボタン、ライニングは完売済みの “♡ Camo” silk c/# BGR、ライニングとの「ストーリー」でカラークロスもRedにしました。
実は、石戸様。
Crown Flannelでご注文なさること自体は初夏くらいに決めていらっしゃいました。
その時の候補はこちらのカラー違い:Blue Greyでした。
クラシックにより過ぎない「顔」に仕上がるであろう洗練さを持ったカラーが気に入ったとのことでした。
Blue Greyが候補の時期は「カラーがモダンクラシックなのでデザイン/ディテイルはかなりクラシックに振る」構想でした。
が、ある日、いつものように石戸様にクリエイティヴな閃きが舞い降り、「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonalなスリーピーススーツ」で進行することになりました。
そして、「このデザイン/ディテイルなら素材はよりクラシックなカラーの方がよいのでは?」となり、こちらのGreyに変わりました。
結果は。。。
大正解だったとお思います!
さすがは石戸様です。
続いて、ディテイルを「寄り画像」で見ていきましょう!
「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonal」です。

基本はヴァーティカル裁断です。
が、そこここにさりげなくホリゾンタル裁断・ダイアゴナル裁断が忍ばされているのがこのスリーピーススーツ最大のキモかつユーモアです!
具体的にはホリゾンタル裁断はジャケットのアウトサイドティケットポケットやヴェストの下前前身頃やトラウザースのウエストバンドで、ダイアゴナル裁断はジャケットのウエストポケット両玉縁とヴェストの上前前身頃です。
さりげない「変化」ですが、この画像だと「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonal」のユニークさが分かりやすいと思います。
いかがでしょう???
すごくナイスですよね!?
ちなみに、オリジナルの「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonalなスリーピーススーツ」のジャケットはシングルブレステッド3ボタンスタイルでした。
僕はすごく気に入っていますが。。。
こちらのデザインもサイコーにいいですね!!
シングルブレステッド1ボタンスタイルの方がヴェストがより多く見えるので「縦横斜め:Vertical, horizontal and diagonal」がより分かりやすいというメリットもあります。
という訳で!
次回、ストライプ素材で作る際は僕もこちらをベースにしたいと思います!
バストアップの「寄り画像」です。

ややワイド巾:9.5cm巾&ハイゴージーライン&外側に膨らんだカーヴエッヂが極めてエレガントかつどこかセクシーな印象を生み出しているピークトラペル。
ロープ入れずにパターン/縫製/アイロンワークで構築するビルドアップショルダー。
ライニングを使用してポケットスクウェア(チーフ)代わりに出せるようにしたチェストポケットの袋地。
美しいスティッチワーク。
バストアップだけでもエキサイティングなギミックがてんこ盛りです!
カラークロスです。

このスリーピーススーツの「隠れたアクセントカラー」はRedです。
なので、カラークロスもパッショネイトなRedにしました。
石戸様そのような無粋な着方はなさらないと思いますが。。。
思わず「衿立て」をしたくなりますね!!
ポケットです。

いい感じのデザインアクセントになっているホリゾンタル裁断のアウトサイドティケットポケットフラップ。
前後差5.5cmの急アングル。
いずれもオーダーメイドならではのロマンあふれるスペシャルなディテイルですよね。
ハッキング/スランテッドポケットのアングルは0.5cm単位で決めています。
工房によれば「アングルは急なほど縫製が難しい」とのことです。
また、一般的なハッキング/スランテッドポケットのアングルは1.5cm~3.0cmくらいとのことです。
そして、LOUD GARDENは「お任せ」の場合4.5cmに設定することが多いです。
はい、つまりこちらはLOUD GARDENの「お任せ」よりアングルが前後さ1.0cm分「急」になっています。
また、(両玉縁のダイアゴナル裁断を含めて)こちらのポケット部分だけでも “Vertical, horizontal and diagonal” が成立しているのもポイントです!
ライニングです。

ボディライニングは10月に完売した(ありがとうございました!) “♡ Camo” silk c/# BGRにしました。
表素材と完璧なハーモニーを奏でているBlackとGrey。
表素材とポップなコントラストを演じているRed。
サイコー以外の何物でもありません!
ちなみに。。。
完売したはずのこちら: “♡ Camo” silk c/# BGRですが。。。
ヴェストの背表(セオモテ:後ろ身頃の表面)に使えるストック:1.0m程度が出てきました!
という情報はこのDieryで以前にちらっと書いた通りです。
が、それだけでなく!!
実は、もう少しストックが出てきて、上記の 1.0程度と合わせるとジャケットのボディライニングにも使えそうです。
つきましては!!
気になる方はぜひともご連絡ください。
Keepします!
袖先です。

袖先は「遊び心の絨毯爆撃」と入った様相を呈しています!
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はい、いずれもアップチャージ不要のディテイルです。
このスリーピーススーツの「主役を喰うほどの脇役」であるヴェストです。


はい、「 “Vertical, horizontal and diagonal” そのものな裁断」&「ジャケットを脱いだらパッと目に入る箇所である背表の “♡ Camo” silk c/# BGR使い」ゆえに「主役を喰うほどの脇役」になっています。
カッコいいですよね〜〜!!
ちなみに僕も時々やっているのですが、このヴェストは単品使いしても◎なんです!
僕は例えばブラックのモーターサイクルジャケットに合わせたりしています。
カジュアルスタイルにも合わせやすいのは、もちろん “Vertical, horizontal and diagonal” の賜物です。
だって、普通にヴァーティカルオンリーだったらいかにも「スリーピーススーツのヴェストだけ」という感じになりますもんね。
石戸様のきっとあれこれ試してくださると思います。
トラウザースのサイドアジャスターです。

定番的なデザインではなく、ちょっと剣っぽいデザインにしてみました。
すみません、肝心のい後ろ側のデザインが画像から切れていました汗。
なので、デザインの確認はトラウザース全体の画像でお願いします!
なお、右が前です。
内側につけたブレイシズボタンも見逃せません。
ボタンフライです。

ファスナーの方が間違いなく機能的ではあります。
でも、ボタンフライもロマンがあってイイですよね!
僕もいつもボタンフライです。
以上です。
石戸様、いつも本当にありがとうございます。
心より御礼を申し上げます。
今後とも当店を何卒よろしくお願い申し上げます。
15th. Dec. 2025
Ryoji Okada