水曜日はひとり体制が基本かつ時短営業をしているのでご来店が少ないことが多いです。
いや、それ以前に公式website等では水曜日も定休日になっていますからね。。。
時短で営業をしていることを知らないお客様も少なくないかもしれないという事情もあります。
*このDiaryでも何度がご説明している通り諸般の事情を鑑みて創業以来「水曜日を営業している月の方が圧倒的に多いけれど基本は水曜日・木曜日定休」というスタンスは変えていません
なので、水曜日はいつも「ご来店が複数あれば大繁盛」「仮にご来店がおひとりであっても空いた時間はみっちり作業をすべし」という心構えで店を開けています。
この水曜日(おととい)はご予約いただいていたお客様を含めて4組のご来店がありました。
水曜日としては上出来という感じだったのでとってもハッピーでした。
ご来店くださった皆さまにこの場を借りて改めて心からの御礼を申し上げます。
その間隙を縫った訳でもないと思うのですが、事前に「夕方くらいにお邪魔します」というアポイントメントをいただいていたお取引先の営業担当者さんが事務作業に没頭しているタイミングでいらっしゃいました。
開口一番「まいど。暇そうですね」。。。
まず、水曜日は「基本的に定休日」という前提の上で(閑散期以外は)時短営業していること。
次に、上に列記した理由から水曜日はご来店が少ない日が多いこと。
そして、雨がぱらつく日だったこと。
加えて、そんな条件下でもこの水曜日は比較的忙しくその方がいらした時はたまたま誰もいらっしゃらなかっただけなこと。
にも関わらず、「取引先に着いての第一声」がネガティヴワードなこと。
はい、かなり気分を害しました。
この人は、先日チラッと書いた苦手な人物なんですよね。
ネガティヴなワードを発している意識はないと思うのですが、逆にそれだけにタチが悪いかな?とも思ったり。
例えば「まいど。お、そのハットFBで見ましたよ。やっぱりそういうの似合うね」とか。。。
絶対に出てこないんでしょうね笑。
長年の習性で仮にネガティヴなワードしか口に出せないとしてももう少し文学的というかヒネリのあるワードにして欲しいものです。
とはいえ、書くまでもなく人様を変えるなんてことはおこがましいので普通に商談をしましたけれど「苦手メーター」がまたあがりました!
そして、色々なことを反面教師として己の未熟さを見つめ直し日々アップデートしなければという思いをより一層強くしました。
そしてそして、「水曜日ももっともっと頑張って集客してやる!」と思いました。
という訳で、今週末および10.22 Wedのご来店を心よりお待ちしています!
ちっくしょー!!!!
お目汚し失礼しました汗。
ところで。
「ハッピー」といえば。
今日は少し前にお渡しした本格的なトレンチコート(と同じ素材でお作りしたキャスケット)をご紹介します。
UKテキスタイルメーカーの重鎮的存在であるJohn Foster謹製の絶品素材でお作りした1着です。
どれくらい「絶品(この上なく優れている)」かというと。。。
品質はSuper 160’s 100%(550g/m)。
なだけでなく6Plyです!
この素材はスーパーマニアックなお得意様H様がお持込になられたのですが。。。
Super 160’sの6Plyって。。。
多分初めて見ました。
もちろん数字だけで「絶品」という評価はできません。
はい、実際の品質は数字以上に「この上なく優れている」のであります。
具体的にはしっとりとした高級感あふれる質感と6Plyならではの頼り甲斐ある素材感が奇跡的に両立しています。
本当に素晴らしい素材です!
加えて、Overvcoating(オーヴァーコーティング:コート向けテキスタイル)としては絶妙な1.5巾のヘリンボンとメリハリの効いたBlack & Whiteカラーリングもサイコーです。
このような素材を海外のwebsiteで見つける目利き!!
さすがはH様です。
そして、このような素材を縫製させていただける機会!!
この上なくハッピーです。
では、早速ご紹介しましょう!
↓こちら↓です。


さて、LOUD GARDENに集ってださる伊達者やこのDiaryをしばしば訪れてくださるこだわり派の皆さんには「釈迦に説法」というヤツだと思いますが。。。
まずは、トレンチコートについて簡単にご説明を。
トレンチコートは第一次世界大戦(1914年7月から1918年11月)中に「寒冷なEurope内での戦いに対応可能な防水型軍用コートが求められた」ことからUK陸軍が開発しました。
原型自体は1900年頃に考案されていたようなので「起源」や「生年」には複数の見解があるようですが、第一次世界大戦での普及が一般層へ広がる契機となったのは間違いない事実です。
「トレンチ(*塹壕)コート」という名称は、第一次大戦で多く生じた泥濘地における塹壕戦で優れた耐候性を発揮したことに由来します。
*塹壕(ざんごう):戦争において敵の銃砲撃から身を守るために陣地の周りに掘る穴または溝
実用性が高いだけでなく外観面でも機能美に優れることから1930年代以降はメンズファッションにおける定番コートのひとつとなり現代に至ります。
また、平時のファッションアイテムとして広く浸透して以降も1980年代頃まではミリタリーウェアとしての名残を多く残した作り方をするメーカー/ブランドが多かったのも忘れ難いです。
ということは。。。
はい、そうです!
現代では名残が皆無、あるいはかなり省略した作り方をするメーカー/ブランドがほとんどとなりました。
昔ながらのトレンチコートはコートの中でもかなり特殊な構造なので、そして「名残」を本来の用途で使うこともほとんどなくなったのでそういった傾向になっています。
が、しかし、LOUD GARDENでは僕が所有していたヴィンテージのトレンチコートを完全再現した仕様でお作りすることが可能です。
*もちろんモダナイズされた現代的なトレンチコートもお作りできます
そのヴィンテージのトレンチコートは記憶によれば1998年頃にLondonのヴィンテージショップで購入したBurberrysのモノで、スタッフのおじさん(今の僕よりは若いかもな〜笑)によれば「1960年代に作られた」らしいです。
こちらのトレンチコートも「完全再現した仕様」でお作りしました。
Super 160’s原料を使用した6Ply WoolのヘリンボンOvercoatingとスーパークラシックかつヴェリーエキサイティングな仕様のトレンチコート!!
サイコーの一言です!!
上画像のようにラペル(下衿)を開いて着ても下画像のようにラペルとガンパッチ/ガンフラップを閉めて着てもカッコいいですよね〜!
下画像の方がミリタリーウェア感はよりアップします。
続いて、クラシック&エキサイティングな仕様を「寄り画像」で見ていきましょう。
カラー(上衿)です。

カラーの裏面にジグザグ状に入っているのはかつては補強のために入れていたダイヤモンドステッチ。
当たり前のことですがきちんと機能するレザーバックルつきのスロートタブ/チンガード。
(この画像では見えないのですが汗)台衿先端(喉元の)2段式メタルフック。
といった仕様がこの「寄り画像」のポイントです。
スロートタブは着脱式なので邪魔な場合外してしまうことも可能です。
エポーレット(肩章)です。

ラグランスリーヴということもあり肩線への挟み込みではなく着脱式にしています。
第一次世界大戦時のトレンチコートはラグランスリーヴだったのでLOUD GARDEN/RYOJI OKADAのクラシックトレンチコートはこちらの仕様にしています。
エポーレットは「水筒や双眼鏡やランヤード(拳銃吊り紐)を吊ったりベルトを掛けたりする実用的な機能」と「ループ式の階級章や徽章を装着することで個人の役職や軍歴を視覚的に示す機能」を目的に生まれました。
また、戦闘中に味方の兵士が撃たれて倒れたような時にこのストラップを持って物陰に引き込むことにも使われたようです。
役職や軍歴を視覚的に示す機能としてのエポーレットは、諸外国の軍人や我が国の自衛官に支給される制服や戦闘服、作業服に受け継がれています。
実用的な機能としてのエポーレットは、警笛をつないだモールやチェーンを吊る目的で警察官や警備員の制服に受け継がれています。
バックです。

動きを妨げない目的と雨が服につかないように裾を縫い付けていないアンブレラヨーク。
ウエストベルトのDリング。
この「寄り画像」にもこだわりが満載です!
DリングはD字形であることからこう呼ばれるベルトに複数取りつけられた金属製リングのことです。
このリングはナイフや水筒、そして手榴弾を下げることを目的につけられていました。
が、ナイフも水筒も手榴弾もウエイトがあるので、前線ではもっぱらマップケースといった軽い装備を吊り下げることが多かったようです。
内側です。

表素材とクール&モードなコントラストを奏でているBlack無地の100% Cuproライニング。
双眼鏡など大きめな装備も収納可能なラージサイズの内ポケット。
タイロッケンコートにルーツを持つといわれる「腰ポケットから内ポケットに直接手を入れられる貫通仕様」。
この「寄り画像」にもこだわりが凝縮されています!
最後の貫通仕様はフロントボタンを閉めた状態でも内ポケットやジャケットのポケットに入ったモノを取れるようにする目的で生まれたディテイルで現代ではほとんどのトレンチコートに搭載されていません。
*内ポケット(パッチ/アウト仕様のポケット)の上に両玉縁が見えていると思いますがそこから手を入れます
どうやら縫製がかなり難しいようです。
GIEVES & HAWKES時代にトレンチコートを作ろうとファクトリーさんと打ち合わせした際に「①社長さんもパタンナーさんも貫通仕様をご存知ではなかった ②縫製が難しいと怒られた笑」ことを今でもしばしば思い出します。
フロント裾(から20cmくらい上)部分の釦どめタブです。

歩行中等にフロントの裾が開いてしまわない目的で生まれたディテイルです。
フロントの裾は開いた方がより歩きやすい訳ですが、さまざまなものから身を守るためにこのディテイルが生まれました。
バックの「下半身部分」です。

トレンチコートにチェスターフィールドコートやバルマカーンコートでよく目にするセンターベントが採用されることは滅多にありません。
具体的には内側に箱状のひだを備えたインヴァーテッドプリーツが採用されます。
裾廻りが大きく開くことで脚の動きを妨げることがない、そしてさまざまなものから身を守れるインヴァーテッドプリーツが「合理的」なのです。
もちろん、平時にはボタブとタブをとめて広がりを抑えることも可能です。
トレンチコートは以上です。
続いて、同じ素材で作ったキャスケットをご紹介します。



トレンチコートと同素材のキャスケット!
超スーパー粋ですよね〜!!
実は。。。
今、異なる素材で同じご注文をH様から承っております。
H様、いつも本当にありがとうございます!
18th Oct. 2025
Ryoji Okada