昨日の冒頭でも書いた通り「本当に大事」なこの土日。
その初日である昨日は開店直後の11:00過ぎと13:00頃にアポイントメントをいただいていました。
なので、「勝負はアポイントメントがない時間帯!」と思っていました。
結果は。。。
13:00頃のアポイントメントこそ残念ながらキャンセルになった(泣)ものの開店直後から夕方までバタバタと忙しい1日となり合計でスーツ2着とトラウザース1本とシャツ3枚のご注文をいただきました。
本当にありがたいです。
加えて、わざわざ立ち寄っていただき「今ダイエット中だから完全に痩せたらまた作りにきますね!」と仰ってくださったお得意様がいらっしゃったり、通りすがりのヤングジェントルマンがすごく興味を持ってくださったり、14周年Tシャツのご予約が合計3枚入ったのも嬉しいサプライズでした。
ご来店、ご連絡いただいた皆さんにこの場を借りて改めて心より御礼を申し上げます。
が、しかし、そう簡単にはいかないのが商いというものです。
今日は昨日の反動で閑散とするかも汗。。。
という訳で。
もしお時間がおありでしたらぜひともLOUD GARDENにいらしてください!
よろしくお願いします。
今日も頑張るぞ〜!!!
ところで。
「2」といえば。
2日振りに新作バンチブックをご紹介します。
いろいろある日々、そして4月ですが。。。
とにかくやれること/やるべきことをしっかりとやる。
それも新たな挑戦と同じくらい重要だと思っています。
例年に比べてかなり早い段階でアイデアが固まった周年Tシャツ。
合間を見つけてコツコツと作っている次なる紙媒体(フライヤーやポストカード)。
初回に比べて準備が周到にできつつあるRumi Rock × LOUD GARDEN vol.2。
エトセトラ。
こういったことが滞ると店自体も停滞しがちです。
なので、例えば上記の3つをしっかりと丁寧に積み重ねられているのは好材料だと思っています。
もちろん新作バンチブックのご紹介もやれること/やるべきことのひとつです。
という訳で今日は新作バンチブックのご紹介をします!
17回目の今日ご紹介するのは「Harrisons、Lear Browne & Dunsford、H.Lesser & Sons、Porter & Harding、Smith Woollens、W.Billを擁するUKを代表するマーチャントグループ:Harrisons Group」の中核を成すリーダー的存在:HarrisonsのSea Breezeです。
Sea Breezeはヴォリュームこそ全23マークとややコンパクトながらその内容は極めて濃厚。
かなりマニアックなコレクションです。
ご来店の際にはぜひともじっくりとチェックをしてみてください。
もちろんお電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも可能です。
例えば「Mock LenoのBrownとGreenをもう少し質感が分かりやすい画像で見てみたい」とか「Broken TwillのRedがすごくよさそうなので前回と同じサイズ/デザインでジャケットを作っておいて!ライニングはお任せで!」といったご質問やご要望がありましたらどうぞお気軽にお申し付けください。
すぐにご対応します!
では、早速ご紹介しましょう。
*これまでにご紹介した16回(+ 番外編2回)分のリンク集は末尾にあります
今日ご紹介するのは ↓こちらのバンチブック↓ です。

まずはHarrisons/ハリソンズについて簡単にご説明します。
Harrisonsは後のEdinburgh市長Sir George Harrisonによって1863年に創設された名門マーチャントです。
*少し前までHarrisons of Edinburghという名前だったのはそのためです
日本ではDormeuilやScabalに代表される本社がUKにないマーチャントの方が有名な気もしますが、アイコニックなレッドカヴァーのバンチブックで展開されるHarrisonsの「Britishクラシックの王道をゆく高品質かつ豊富なヴァリエーションが自慢の一大コレクション」は古くからSavile Rowのビスポークテイラー界隈で圧倒的な支持を集めてきました。
「最上級の原毛のみが最高級の素材を作りあげる」という哲学のもと、全工程において一切の妥協を排し生み出されるHarrisonsの美しい「作品群」は長きに渡り縫製に携わるプロフェッショナルたちを魅了し続けているのです。
その結果、ヨーロッパの王侯貴族を筆頭にした世界中のVIPたちから広く愛されることになり現在の地位を築きました。
Gieves & Hawkesの日本におけるデザイン/企画のヘッドをやっていた頃/1995年頃から2003年頃は、頻繁にSavile Row 1番地にある本店(上階がヘッドオフィスになっていました)でミーティングをやっていたのですが、ビスポーク部門にお邪魔すると確かにレッドカヴァーが目立ったような記憶があります。
幼少の頃からカープを応援していたから目についただけという可能性もなきにしもあらずですが笑。
ともあれ。。。
名門中の名門。
上述の通り多くの名門マーチャントを束ねるリーダー的存在。
それがHarrisonsです!
そして、そのHarrisonsが今春リリースした超濃厚なニューコレクションこそが今日ご紹介するSea Breezeです。
Sea Breezeは、Brithsness(← ナイスなワードですね!)をコンセプトにHarrisonsのアーカイヴを紐解きながらそれぞれ異なる独特の「顔」と「表情」を持つテクスチャーへと織り上げられた2種の絶品ボディ:Mock Leno/モックレノとBroken Twill/ブロークンツイルをコンパイルしたバンチブックです。
トラヴェルジャケットに最適なMock Leno。
スーツでも映えるBroken Twill。
「カジュアル化が進む現代においてもオンスタイル・オフスタイル双方に確かな品格と深みを求めるLadies & Gentlemen」に向けてHarrisonsが自信を持って送り出す渾身のニューボディです。
品質はどちらも80% Wool + 20% LinenでウエイトはMock Lenoが410/420g/mでBroken Twillが360/370g/mです。
かなりのウエイトですが、リリースによれば真冬を除くAll Season向けという位置づけのようです。
Sea BreezeというワードからライトウエイトのSpring/Summer向けボディを想像しましたが。。。
全然違いました笑!
では、早速内容を見ていきましょう。
今日も魂を込めて全マークを出来るだけ丁寧にご紹介します!
そして、最後に「僕のオススメBest 3」を披露します。
皆さんが「おっ!?」と思う素材がありますように!
Mock Leno

Mock Lenoといえば。。。
同じHarrisons GroupでSun Cloth/Solaroのオリジネイターとしても名高い「1921年創業のUKマーチャントSmith Woollens/スミスウールンズ」による名バンチブック:Travel Suitingでご覧になったことがある方も少なくないかもしれません。
Mock Lenoはメッシュ状の組織が生み出す優れた通気性とクリスピーな質感が楽しめるいわゆるHopsackタイプの素材です。
語源は「Mock:見せかけの/ニセの」 + 「Leno:からみ織」です。
はい、Lenoに似せた少々透け感のある涼しげなJacketing(ジャケッティング:ジャケット向けテキスタイル)という意味です。
加えて、Mock Lenoはシワになりにくく耐久性が抜群という優れたイージケア性を併せ持ちます。
なので、ガンガン使う前提でSpring/Summerシーズンのご出張用ジャケットにセレクトなさるお得意様も少なくありません。
ただ、上記のご説明はあくまでSmith WoollensのMock Lenoについてです。
Smith WoollensのMock Lenoは100% Merino Wool(350g/m)です。
そして、かなり強撚した糸を使っているので、よき意味でカリッカリです。
が、こちらのMock Lenoは80% Wool + 20% Linen(410/420g/m)です。
メッシュ状の組織だし、カリッとしているし、間違いなく通気性には優れるだろうし、耐久性抜群という共通項は確かにあります。
でも、その一方で完全な「別モノ」な面もあります。
具体的にはSmith Woollensに比べてかなりの太番手糸を使っていますしヴィンテージテイストあふれるマットな質感も個性的です。
*Smith WoollensのMock Lenoは組織の割には豊かな光沢があります
Linenブレンドに由来する適度な野趣味もこちら特有です。
モダンなトラヴェルジャケット向けなのがSmith WollensのMock Lenoだとすれば、こちらはどうでしょう。。。
レトロな佇まいとヘヴィなウエイトが魅力のマニアックな粋人向けといった感じでしょうか?
いずれにしてもとってもロマンのあるナイスボディだと思います。
この時代に。
Sea Breezeというタイトルのバンチブックに。
しかも巻頭に。
このような新作がコンパイルされている訳ですから。。。
やっぱりHarrisonsは素晴らしいな!
そう思いました。
Broken Twill



Broken Twillとはツイル(綾織)の変形組織です。
一般的なツイルは右上から左下に(あるいは左上から右下に)綾線(斜めに走る織りのライン)が現れますが、Broken Twillは組織を一定の間隔で反転させるため綾線が表面に現れない/フラットに見えるのが特徴です。
元来、ツイルで織られた素材は綾目の方向に向かってねじれるという特徴を持ちます。
*現代の毛織物は様々な対応策を施しているためねじれることはほぼありません
このねじれを解消するために開発されたのがBroken Twillです。
具体的には「あの」Wranglerが1971年に「ねじれないDenim」として開発したBroken Denimがそのルーツといわれています。
僕も持っていますが、確かにWranglerのDenimジャケット/パンツはプレインウィーヴ(平織)っぽい「顔」をしていますよね!
昔のDenimはかなりねじれたと聞きますからさぞかし画期的な「発明」だったことでしょう。
1971年といえば僕の生誕年なのでその辺のリアルな感覚はちょっと分かりませんが汗。。。
いずれにしても、Wranglerが編み出したBeoken Denimは現代のBroken Twillでも使われる「組織を一定間隔で反対方向に切り返し『互い違い』に織りあげることで素材にかかる力を分散させねじれを解消させる」という手法が用いられました。
この織り方で仕上げた素材は風合いがソフトになると同時により強度が高まるという特徴も併せ持ちます。
ソフトさと頑強さという相反する要素を兼ね備える組織というのも凄くユニークではないでしょうか?
恐らくHarrisonsは「ねじれ対策」ではなく「独特の顔」「ソフトな風合い」「高い強度」に魅力を感じてBroken Twillシリーズを生み出したに違いありません。。。
だって。。。
その3要素が見事な化学反応を起こしたこのボディ。。。
サイコーにエキサイティングかつカッコいいですもん!!
Harrisonsがオフィシャルに「スーツにもいける!」と太鼓判を推しているのも◎ではないでしょうか!?
どうせならスーツで作りたくなるボディですから。
上:ナチュラルカラー系6マークです。ある意味でこのボディと最も相性が良好なカラーレンジだと思います。
中:ヴィヴィッドカラー系5マークです。このカラーレンジがあることが素晴らしいですよね!
下:比較的ベイシックなカラー7マークです。下から2番目はBlackに見えますが。。。HarrisonsはBlackならBlackの表記があるので。。。超ダークなGreyという扱いかもしれません汗。調査します!
全マークのご紹介は以上です。
最後に、今日の「僕のオススメBest 3」をご紹介します。
初めはMock Lenoから1マーク・Broken Twillから1マークにしようかと思いましたが。。。
無理でした!
いつも書いていますけれど、あくまで「今日の」なので、そしてどれも素晴らしい素材なので明日には変わっているかもしれません。
Mock Lenoからは ↓こちら↓ をセレクトしました。

Greenと悩みましたが。。。
ここ最近無性にスーパーハードな素材でNavy Blueのブレザーを作りたいと思っているせいか。。。
今日はこのNavy Blueに最も心惹かれました。
僕はこちらならミリタリーテイスト薫るダブルブレステッドブレザーを作りたいです。
具体的には「8.5cm巾のピークトラペル + ダブルブレステッド8ボタン×4がけ + ロープドショルダー + ウェルト(箱)仕様のチェストポケット + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドティケットポケット(チェンジポケット)つき + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で作りたいです。
ボタンは「いつか使おう!」と考えていたヴィンテージのGoldメタルボタン、ライニングはRed系のロックなプリントライニングをセレクトしたいです。
そして、ライニングとの「ストーリー」でカラークロス(上衿裏のフェルト生地)やフラワーホールや一部ボタンホールはRed糸にしたいです。
Broken Twillからはまず ↓こちら↓ をセレクトしました。

このカラー!
そして、Broken Twill!
サイコーです。
僕はこちらの2カラーを巧みに使ってフォーマルテイストのあるスリーピーススーツを作りたいです。
具体的にはジャケットを「ワイド巾:11.0cm巾&ラウンドシェイプのピークトラペル + ややハイポジションのシングルブレステッド1ボタン + ロープドショルダー + ウェルト仕様のチェストポケット + 前後差8.5cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドティケットポケットつき + クラシックフロント + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、ヴェストを「ラペルレス + ダブルブレステッド8ボタン」で、トラウザースを「ハイライズ + ベルトループレス + 剣型サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + 6.0cm巾のターンナップヘム」で作りたいです。
ボタンはくるみボタン、ライニングはLiberty LiningsからPinkとRedが効いたフローラルプリントライニングをセレクトしたいです。
「2カラーの巧みな使い方」ですが。。。
メインは右のRedにして、カラー(上衿)やくるみボタン、ポケットの両玉縁を筆頭にしたジャケット/ヴェスト/トラウザースの一部パーツを左のPinkにしたいです。
そして、一部パーツおよびライニングとの「ストーリー」でカラークロス(上衿裏のフェルト生地)やフラワーホール(衿穴)やボタンホールの一部はPinkにしたいです。
Broken Twillからは ↓こちら↓ もセレクトしました。

はい!
Mock LenoではセレクトしなかったGreenですがBroken Twillではしっかりセレクトしました!!
僕はこちらの2カラーを巧みに使ってゴキゲン1着を作ってみたいです。
例えば、ノーフォークジャケット + ニッカボッカーズも間違いなく素敵でしょう!
が、今日の僕はミリタリーテイストあり&MODなダブルブレステッドスーツを作りたい気持ちでいます。
はい、昨春Dark GreyのヴィンテージTonikで作ったダブルブレステッドスーツと同じデザイン/スタイルです。
具体的なデザインは、ジャケットが「8.5cm巾のピークトラペル + ダブルブレステッド6ボタン×3がけ + ロープドショルダー + ウェルト仕様のチェストポケット + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドティケットポケットつき + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、トラウザースが「ハイライズ + ベルトループレス + ピストル型サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + 6.0cm巾のターンナップヘム」です。
ボタンはくるみボタン、ライニングはKhaki系のカモフラージュプリントライニングにしたいです!
また、「2カラーの巧みな使い方」ですが、メインで使うのは右のDark Greenにしてカラーやターンバックカフスやくるみボタン等のパーツで左のLime Greenを使いたいです。
そして、パーツ使いをしたLime Greenでもトラウザースを作っておいて時々ジャケット単品とセットアップして愉しみたいですね。
以上です。
しかし。。。
今シーズンのHarrisonsは。。。
僕が作ろうとしている(まだ仕込めていない汗)Green × Blueのストライプを含め圧巻のリニュアルを果たしたFrontierといい、SpringRamのStitched Hopsackといい、Sea Breezeといい。。。
めちゃくちゃ熱いですね〜〜〜!!!
次回はご縁がつながり手配したJapaneseミルのバンチブックにする予定です!
乞うご期待ください。
12th. Apr. 2026
Ryoji Okada