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Diary

New bunch book collection for 2026 Spring/Summer vol.7: Vintage Gabardine by Kuzuri Keori

Loud Garden / Ryoji Okada

 

< News! >

  ☑︎ 3月の水曜日は14:00-20:00で営業いたします

  ☑︎ 在庫1.0m発見!”♡ Camo” silk c/# RWB

 

 

 

侍Japan。。。

残念でした!

やはり投手陣に不安がありましたね。。。

でも、仕方がない!

3年後の頂点返り咲きに期待しましょう。

 

 

 

ところで。

「Japan」といえば

3日振りに新作バンチブックをご紹介します。

といっても。。。

わずか3マークですが。。。

実は「Dragoの次はLoro Pianaのバンチブックをご紹介しよう!」と思って水曜日から準備を始めていました。

Dragoは火曜日から準備を始めて金曜日にご紹介できたので、Loro Pianaは昨日かおとといにご紹介するつもりでした。

が、しかし。。。

ありがたいことに木曜日と金曜日は店舗がものすごく忙しかった(木曜日は定休日でしたが夕方にお得意様からアポイントメントをいただいていたりして午後から21:00過ぎまでずっと店にいました)のと土日もあれこれバタバタだったので準備はまったく進められませんでした汗。

そこで、急遽路線変更!

今日は比較的準備に時間がかからない3マークだけのコレクションをご紹介することにしました。

が、しかし。。。

3マークとはいえ。。。

希少かつ濃厚なコレクションです。

なので、バンチブックと同じ扱い、「1回」に数えてヨシとしたいです!

して、その3マークとは!?

日本の至宝、葛利毛織(クズリケオリ)さんのVintage Gabardine/ヴィンテージギャバディンです!!

では、さっそくご紹介しましょう!

 

 

 

今日ご紹介するバンチブック(ではなくサンプルカード)は ↓こちら↓ です。

 

 

まずは簡単に葛利毛織さんのご紹介から。

葛利毛織(正式名称は葛利毛織工業株式会社)は1912年(大正元年)に一宮市木曽川町で創業されました。

大量生産や効率化を目指さず、現在もションヘル織機と呼ばれる1950年頃に日本国内で普及した低速織機を10台稼働させ、他社には真似のできない高付加価値テキスタイルを生み出している孤高のミル(毛織物工場)です。

Gieves & Hawkes時代に毎シーズン必ずオーダーメイドスーツ/ジャケット向けエクスクルーシヴテキスタイルコレクション(全コレクションで「新作」は25~30マークでした)に葛利毛織さんの素材を1マークか2マークは使わせてもらっていたこともあって先代の社長(3代目?)にはよくしていただきました。

僕が完全にインディペンデントになって以降も時々お電話をくれたりふらりと店にいらしてくれたり。。。

Gieves & Hawkes時代はしばしばご飯にも連れて行ってもらったっけ。

そんな時に、先代が「うちはさ〜、戦争で焼かれなかったのとバブルの時に儲からなくって投資ができたなかったから昔の織機が残っているの」という趣旨の話を何度かしてくれたのを今でもよく覚えています。

前者は本当に幸運だったのではないでしょうか?

織機だけでなく、風情のある社屋や今まで開発してきた素材の組成データ等々も全部生き残ったんですから。

後者(バブルの話)は「半分本当で半分冗談なんじゃないかな?」と想像して聞いていました。

具体的には「規模の大きなミルではないため敢えて独自路線を突き進む選択をしたのでは?つまり選んで効率化を図るための投資をしなかったのでは?」「それゆえ当時は急激な増産ができなかったはずなのでそんなに儲からなかったのも事実かも」などと思いました。

「社長って驚異的な働き者ですよね!」と申すといつも「ちょこちょこ歩き回ってネズミだよ」返した先代には本当にいろいろなことを教えてもらいました。

そんな関係もあって、5周年の時だったかな?

 “♡ Camo” ジャカードのSuiting(スーティング:スーツ向けテキスタイル)をお願いした先も葛利毛織さんでした。

今は社長を継いでいらっしゃる&当時専務だった(と思います)先代の息子さんにあれこれワガママを聞いてもらって「あの傑作」は生まれたのですが、最初に相談したのはやっぱり先代でした。

ちなみに諸般の事情があった「あの傑作」は葛利毛織さんをもってしてももう作れないようです。

やっておいてよかった!

なんだか思い出話みたいになりましたが、葛利毛織さんはそんなミルです。

現在では極めて希少な低速織機とその低速織機を動かすスペシャリストたちが生み出す温もりあふれるモダンレトロな素材。

これこそが葛利毛織さんが誇る最大の魅力です!

こちらはそんな葛利毛織さんが自信を持って2.5年ほど前にリリースした傑作:Vintage Gabardineンです。

Instagramの投稿によればこのようなボディです。

*一部加筆修正しています

*「*印」の文は僕のコメントです

 

—–

経糸(タテイト)の密度は緯糸(ヨコイト)の約2倍。

緯糸も高密度で打ち込んでいます。

*つまり経糸は「高密度の約2倍」の密度ということになりますね!?

 

70年ほど前に設計されたGabardineを復刻。

復刻にあたり少し密度をおとしています。

 

約90年使い続けたションヘルは部品の摩耗や緩みなどがあり、今回復刻したGabardine設計当時に使われた新品に近い状態のションヘルに比べて打ち込む際に出る振動が大きいため当時と同じ密度では糸が入りませんでした。

現在のションヘルの限界密度で織ったGabardine。

ションヘルも原料も時代を経て変わったところがありますが、その点も含めて愛着を持って生産していきたいと思います。

—–

 

もう。。。

色々と素晴らしい!!

ちなみにこの素材は僕ではなくお得意様(ノンフィクションライターの石戸諭様)が「発見」しました。

この素材を紹介した葛利毛織さんのInstagramをご覧になった石戸様が「これの在庫があるか分かりますか?」「あれば秋に作りたいな」とお問合せくださったのです。

LOUD GARDENが持っている葛利毛織さんのバンチブックにはコンパイルされていなかったので、そしてめちゃくちゃよさそうな素材だったので4代目社長にe-mailで質問をしたら「こちらはバンチブックにない素材ですが在庫ございます。3カラー展開ですが見本をお送りしましょうか?」とご返信くださいました。

もちろん返事はYes!!

「お願いします!」とお返事しました。

これは先週の話です。

はい、そうです!

上記のやり取りを受けてご送付いただいた「見本」が今日ご紹介する3マークという訳です!

品質は100% Wool(400g/m)です。

めちゃくちゃに素晴らしく美しくロマンあふれる逸品です!

が、しかし、やっぱり。。。

「素材の素晴らしさ・美しさ」は画像よりも現物の方がはるかに分かりやすいと思います!

特にBlackは僕の拙い技術および古いスマートフォン(iPhone 11Pro)では写真を撮るのが難しいです汗。

つきましては、ご来店の際にぜひともじっくり時間を掛けてご覧ください。

もちろん引き続き、お電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも大歓迎で承っています。

気になる素材があってご来店が難しいようでしたらどうぞお気軽にご連絡をください。

ご来店なしでもお作りいただけるように工夫をします。

*Dominxは葛利毛織さんが持っているブランド名です

続いて各カラーを「寄り画像」で見てみましょう。

 

 

c/# black

 

 

石戸様の「本命」、そして僕も超スーパー気になる c/# blackです。

BlackのWool Gabardine。。。

イイですよね〜!!

ちなみに、Gabardine/ギャバディンとは。。。

Burberryの創業者Thomas Burberryが1879年に発明し1888年に特許を取得した「経糸の密度が緯糸よりはるかに高いツイル(綾織)素材」です。

その最大の特徴は、経糸が高密度で打ち込まれているゆえ表面に現れる「急傾斜の綾線」です。

加えて、高道度に由来する「上品かつ控え目な光沢」「豊かなハリコシ」「優れた耐久性および撥水性」といった特徴も併せ持ちます。

更に、綾織り特有のしなやかな風合いも魅力でしょうか。

Cotton、Wool、Polyester、Cotton + Polyester、Cotton + Polyamideなど様々な原料で作られるGabardineですが、その代表選手はCottonとWoolです。

日本ではシンプルに「ギャバ」と呼ばれることもありますが、多くの場合「ギャバ」とは前者:Cotton Gabardineのことを指します。

それに対して、後者:Wool Gabardineは「ウールギャバ」と呼ばれることが多いです。

いずれのGabardineもトレンチコートやジャケットなどのアウターやトラウザースに使用されることが多いです。

なお、GabardineはUS陸軍兵士の軍服にも用いられていて、それに習って終戦後の日本でも流行したといわれています。

70年ほど前に開発されたGabardineの「復刻版」であるこちらのVintage Gabardine。。。

「70年ほど前」といえば、Gabardineが日本で流行した時期と付合します。

さすが葛利毛織さんですね!

ちなみに、Vintageという名前がついているのは70年ほど前のGabardineを復刻させたからに他なりません。

Gabardineという名前は、もともと中世に着られた緩やかなクロークないしガウンを意味し、後に雨用のクロークや身体を保護するスモックなどを意味するようになったGaberdine/Gabardineという言葉に由来します。

また、Burberry製のGabardineで作られたウェアは、1911年に南極点に到達したRoald Amundsenや南極大陸横断探検隊を率いたErnest Shackletonをはじめ極地探検家たちに愛用されたことでも有名です。

1924年にエベレスト初登頂を目指したGeorge Malloryが遭難した際にも、彼はGabardineで作られたジャケットを着用していました。

当時は極めて機能的な素材だったことが分かるエピソードですね。

なお、このDiaryではいつもGaberdineというスペルを使っている気がしますが、今回は葛利毛織さんに倣ってGabardineで統一しました。

さて、こちらのBlackですが。。。

とても深く美しいBlackが白眉です!

が、しかし、上述の通りBlackは僕の拙い技術と古いスマートフォンだとなかなか素晴らしさ・美しさの全貌を伝えることができませんのでぜひともご来店の際に現物をご覧ください!

石戸様は「今冬作ったフランネル:縦横斜めをベースに裾をあえてシングルにした細身のツーピース、もしくはスリーピース。いやいや、モッズダブル等々広がりますね!」と仰っていました。

確かにこれだけの素材、そしてBlackですから「料理」のしがいがありまくりですね!

皆さんならどうお作りになりますか?

僕はこちらならフォーマルテイストが香るスリーピーススーツを作りたいです。

具体的にはジャケットを「ワイド巾:11.0cm巾&ラウンドシェイプのピークトラペル + ややハイポジションのシングルブレステッド1ボタン + ロープドショルダー + ウェルト(箱)仕様のチェストポケット + 前後差8.5cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + クラシックフロント + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、ヴェストを「ラペルレス + ダブルブレステッド8ボタン」で、トラウザースを「ハイライズ + ベルトループレス + 剣型サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + ストレートヘム」で作りたいです。

ボタンはくるみボタン、ライニングはRedベースのロックなプリントライニングにしたいです。

そして、ライニングとの「ストーリー」でカラークロスやフラワーホールや一部ボタンホールはRedにしたいです。

 

 

c/# charcoal

 

 

シックなメランジが効いている、そして威厳あふれるこのCharcoalもかなり「危険」ですよね!

すごくカッコいいと思います。

僕はこちらならミリタリーテイストあり&MODなダブルブレステッドスーツを作りたいです。

はい、今春Dark GreyのヴィンテージTonikで作ったダブルブレステッドスーツと同じデザイン/スタイルです。

Greyのスーツを久し振りに作ってみたらすごくよかったのであれ以来ずっと「もう1着作りたいな」と思っているのですが。。。

こちらはその有力な候補です!

具体的なデザインは、ジャケットが「8.5cm巾のピークトラペル + ダブルブレステッド6ボタン×3がけ + ロープドショルダー + ウェルト仕様のチェストポケット + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドティケットポケットつき + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で、トラウザースが「ハイライズ + ベルトループレス + ピストル型サイドアジャスターつき + 2インプリーツ + テイパードシルエット + ボタンフライ + 6.0cm巾のターンナップヘム」です。

ボタンはくるみボタン、ライニングはモノトーンのロックなプリントライニングをセレクトしたいです!

10年以上振りにLBDのP&F LiningsからBlackベースにSilverのスカルプリントライニングにあるのもアリかも!?

また、カラー(上衿)やターンバックカフスやくるみボタン等のパーツは同素材のBlack無地にしたいです。

そして、パーツ使いをしたBlack無地でもトラウザースを作っておいて時々ジャケット単品とセットアップして愉しみたいですね。

ということは。。。

いずれもでスーツを作る方が早そうですね!

 

 

c/# olive

 

 

元々がミリタリーウエア向けでもあったGabardineです。

Oliveはある意味で最もこのボディにふさわしいカラーかもしれません。

シックなトーンも◎ですよね!

ワイドシルエットのトラウザースを作ってもすごくよさそうですし。

ミリタリーテイストを生かしてM-65なんかを作っても間違いないと思います!

もちろんクラシックなスーツを作ってもスタイリッシュだと思いいます。

Black以上に楽しい妄想が広がる方もいらっしゃるのでは!?

僕もそのひとりです。

なのですごく悩みましたが。。。

2026.3.16 Monの僕はミリタリーなダブルブレステッドブレザーを作りたいです。

具体的には「8.5cm巾のピークトラペル + ダブルブレステッド8ボタン×4がけ + ロープドショルダー + ウェルト(箱)仕様のチェストポケット + 前後差8.0cmの急アングルハッキング/スランテッドウエストポケット + アウトサイドティケットポケット(チェンジポケット)つき + フレアスリーヴ + ターンバックカフス仕様 + サイドヴェンツ」で作りたいです。

ボタンは「いつか使おう!」と考えていたヴィンテージのGoldメタルボタン、ライニングはLiberty Liningsからセレクトしたいです。

こちらは在庫が残りわずかですので。。。

気になる方はぜひともお早めにお願いします!

基本的にAutumn/Winterシーズン向けの素材ですが、クリアカットなので好事家・粋人・伊達者の皆さんなら初夏までお召しいただけると思います!

 

以上です。

 

3マークだから簡単に済む予定がかなり濃厚&長めの内容になってしまいました汗。

正直、いつものバンチブック紹介とあまり変わらない時間がかかりました汗汗。

でも、それもこの3マークの素晴らしさゆえです!!

やっぱり「1回」に数えて正解でした!!

Loro Pianaは。。。

明後日にご紹介できればと思っています。

乞うご期待ください!!

 

 

 

16th. Mar. 2026

Ryoji Okada

 

 

 

< New bunch book collection >

  ☑︎ vol.1: Sidogras

  ☑︎ vol.2: Frontier by Harrisons

  ☑︎ vol.3: Airesco by Holland & Sherry

  ☑︎ vol.4: Summer Target by Holland & Sherry

  ☑︎ vol.5: Riviera by Holland & Sherry

  ☑︎ vol.6: Drago

  ☑︎ Spin-off #1: “Stardust” suiting

 



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