ここ数日このDiaryだけではなくLOUD GARDENの公式websiteや公式Facebook pageでも連呼している通り、今日:4.20 Sunは父親の七回忌法要のため開店から16:00頃まで僕は店にいません。
何卒ご了承ください。
もちろん店舗自体は通常通り11:00に開店します。
いや、通常通りどころかいつも以上に元気いっぱいに竹林君が開店してくれるはずです!
皆さまのご来店をスタッフ一同心よりお待ちしています。
僕も会食が終わったら急ぎ店に駆けつけるつもりです。
皆さん、どうぞ素敵な日曜日を。
ところで。
「元気いっぱい」といえば。
今日から数日間に渡ってオーダーメイドシャツ用の新作コレクションを全力でご紹介します。
金曜日に入荷したばかりのスーパーホットなコレクションです!
僕のスケジュールや少々の体調不良もあって、撮影や準備にかなりの時間と労力を要する新作バンチブックのご紹介は来週末あたりから再度頑張りたいと思います。
もし楽しみにしてくださっている方がいらっしゃいましたら本当に面目ありません!
今月中にあと3回はやるつもりです!!
さて、オーダーメイドシャツ用の新作コレクションですが。
先月の初回にも書いた通り、今シーズンはここ数シーズンと同様に3ヶ月連続で新作投入がなされます。
今回はその3ヶ月目、つまり最終月です。
3ヶ月連続の場合「初月:ドレッシーな色柄が中心で最もマーク数が多め」「2ヶ月目:個性的なカジュアル素材が多めになりマーク数も(初月ほどではないけれど)多め」「3ヶ月目:個性的な色柄オンリーでマーク数は少なめ」という流れになる傾向が強いです。
果たして今シーズンは。。。
全体的なテイストの流れ(1ヶ月目:ドレッシーな素材が中心 → 2ヶ月目:カジュアル系素材が増える)こそ今までと同じながら、マーク数の「山」が変わりました。
具体的には1ヶ月目より2ヶ月目(= 今月)の方が10マーク以上も多くなりました。
ほほぅ。。。
これは。。。
気候の変化もありここ数年Spring/SummerシーズンもAutumn/Winterシーズンも立ち上がりが少し遅れるケースが増えていることを(通常コレクションを手配している)シャツファクトリーさんがケアしているゆえかもしれません。
3ヶ月目の傾向は従来通りの模様です。
ここまでは先月書いた通りです。
そして、3ヶ月目の今回ですが新作コレクションが入荷して気づいたことがあります。
個性派が多いという傾向は確かに従来通りですが意外にもマーク数が多めでした!
これは嬉しい!!
毎シーズン「3ヶ月目は量こそ少ないけれど質は濃厚!」というようなコメントを添えることが多かったのですが、2025年4月は「質はもちろん超濃厚!そして量も多めです!」と胸を張れそうです。
ご来店の際にはぜひとも自慢のコレクションをじっくり見てやってください。
きっと見るだけでも元気いっぱいになれると思います!
もちろん電話/e-mail/SNSでのご注文・お問い合わせも可能です。
その際には個別画像左上に記す「FMから始まる品番」でご依頼ください。
では、早速ご紹介しましょう!
初日の今日ご紹介するのはLibertyの新作4マークです。
2025 Spring/Summerシーズンは創業150周年、Libertyの記念すべきアニヴァーサリーシーズンです。
Arthur Lasenby Libertyは1875年にLondonのRegent Streetに最初の店舗をオープンしました。
Arthurtは妻のEmmaと世界中を旅し、織物や装飾品や工芸品から芸術作品までユニークでスタイリッシュな商品を探し集め、型破りな店を個性的な商品で埋め尽くしました。
その中には日本で買い付けた品々も多くあったそうです。
当時のLondonにおいて極めてユニークだった1号店は圧倒的な成功を収めます。
19世紀後半のLibertyはLondonで最もファッショナブルなショッピングスポットのひとつでした。
常連客でもあった「あの」Oscar Wildeが1889年に「Libertyは芸術的な顧客に選ばれる店だ」と書いていることや、1890年代に多くのイギリス人デザイナーと強い関係を築いたのはその最たる証左です。
Archibald Knoxを含むこれらのデザイナーの多くは、Arts and Crafts movementやArt Nouveauとして知られる芸術スタイルを実践しており、Libertyはそのようなデザイナーを奨励することでArt Nouveauの発展に貢献しました。
イタリアではArt NouveauがLondonの店舗にちなんでStile Liberty(Liberty Styleのイタリア語)として知られるようになったほどです。
そんなLibertyに魅了された影響力のあるアーティストやデザイナーたちは個性とキャラクターにあふれた「最強に刺激的なミューズ」でもありました。
その後、1924年にGreat Marlborough Streetに2隻の木材船を利用したテューダー様式の壮大な店舗を構えました。
それが現在のLiberty本店です。
以降も順調な成長を続ける中で、その革新的なジュエリーコレクションがデザインとテクニックの限界を押し広げ、コンテンポラリースタイルに強い影響を与え続けて現代に至ることは有名な話です。
加えて、Parisにアトリエを併設したことでファッションにおいても繁栄を極め、Libertyは当時の著名なクチュリエたちに多大なインスピレーションを与えました。
もちろん、永きに渡ってLibertyの象徴的な存在であり続けているLibertyプリントが今もなお世界中で人気を集め続けていることも見逃せません。
かように偉大にして華麗な歴史を誇るLibertyは次のステージに進むべく、創業者Arthur Lasenby Libertyの精神を受け継ぎ新たな冒険を始めています。
テキスタイル部門においては、新世代のデザイナーたちがデジタル作品からクラシックなデザインの再構築までテクノロジーの限界に挑んでいます。
そして、Libertyは今春「伝統と未来を称える」というベースコンセプトを持った150周年記念コレクション “Retold” を発表しました。
今回入荷したこちらの4マークはいずれもRetoldからセレクトされた極上素材です。
*LOUD GARDENで取り扱うLiberty専用バンチブック:Liberty Fabricsは「毎シーズン膨大なマーク数がリリースされる英国Liberty社のニューコレクション」からシャツファクトリーさんの企画チームが厳選した素材を新作として迎え入れています
いずれもシルキーな肌触りを追求して生まれた定番のタナローンボディ(組織は平織です)で品質は100% Cotton、糸番手は経糸(タテイト)が70番手単糸(タンシ)で緯糸(ヨコイト)が100番手単糸です。
また、今シーズン入荷した素材はすべてmade in Italyです。
節目の150周年ということもあり、前置きが少し長くなりましたが。。。
ご覧の通り、とっても華やかで優雅なLibertyらしい4マークが入荷しました。
先月入荷した4マークも素晴らしかったですがこの4マークもサイコーです!
いやはや。。。
どれもすごく作ってみたくなります!
Libertyの人気柄は比較的完売するのが早いので「お!」とお思いになられた方は「善は急げ!」でお願いします。
続いて、全マークを「個別画像」で見ていきましょう!
が、その前に。
Libertyはリピートの大きいパターンが多いため、入荷したバンチブック用のカットサンプルだけだと全貌が分かりにくい、あるいは仕上がりをイメージしにくいという問題があります。
そこで、少しでも全貌を把握しやすいように/仕上がりをイメージしやすいようにカットサンプル画像の下にもうひとつ画像をおつけします。
これは2.5年くらい前に導入された「バンチブックのカットサンプル裏に貼ってある品番シール横のQRコード」にスマートフォンをかざすと出てくる画像です。
QRコード自体は「通常コレクション」の全マークについています。
「QRコードを取り込んで仕上がりイメージを確認する作業」はなかなかどうして楽しいので、ご来店の際にはぜひともスマートフォンをかざしてみてください!
オーダーメイドシャツ:¥23,100~
*今回入荷した新作はすべて100% Cottonです
*今回入荷した新作はすべて(Libertyとしては)レアなmade in Italyです
*LOUD GARDENで取り扱っているLiberty FabricsコレクションはLiberty Londonが毎シーズンリリースする膨大なパターン/素材の中から選りすぐった素材のみをコンパイルしています
FM78306:Mawson Melbury
1906年頃にテキスタイルデザイナー兼壁紙デザイナーのSidney Mawson/シドニー・モースンが創作したデザインをベースに生み出されたMawson Melburyです。
Libertyは20世紀初頭に蔓、果物、花の咲く木などがふんだんに描かれた彼のプリント素材を盛んに販売していました。
伝統的なArts and Crafts movementのフローラルパターンをトロピカル風にアレンジし、甘美なブラックベリーが太陽の光を浴びながら様式化された見事なユリの花に囲まれて輝いている様を優美に描いたこのMawson Melburyはそのレガシーともいえます。
Libertyならではの上品さ溢れる華やかさと共存する力強いカラーリング由来の色気がとってもナイスな逸品だと思います。
僕はこちらなら最近のお気に入りデザイン/スタイルである「ギャザースタイル + ラージラウンドカッタウェイカラー + コンヴァーチブル仕様の大丸シングルボタンカフス + フライフロント(比翼仕立)+ 胸ポケットレス仕様 + 二重タライデザインのマザーオブパール(白蝶貝)ボタン」で作りたいです。
カラー&カフスの裏面をWine RedかPinkが効いたプリント素材にしてもより楽しいかもしれませんし、衿先にRedかYellow糸でスパイダー刺繍を入れても一層楽しいかもいしれませんし、カラーとカフスにPink糸でハンドスティッチを入れても更に楽しいかもしれません!
とってもLibertyっぽいんだけれど、Libertyのバンチブックに収めると異彩を放つMawson Melbury。
僕はかなり好きです!
FM78307:Mary Crane
Mary CranはLibertyが所蔵している1880年代のアーカイヴブックから発見された「Silkに*ブロックプリントされた最初期の作品(のひとつ)」です。
*ブロックプリント:染料をつけたブロック(木版)を素材に押しつけて柄を描く染色技法のこと
もう少し突っ込んでご説明すると、Arts and Crafts movementにおいて極めて重要な役割を担ったデザイナーWalter Craine/ウォルター・クレインの妻Mary Frances Crane/メリー・フランシス・クレインにちなんでセレクトされたこのMary Craneは、柔らかなで優しいシルエットの花と葉を持つ小枝が密生して描かれた極めてLibertyらしい気品に満ちたボタニカルパターンです。
という「由緒正しい」柄はもちろん、Libertyとしては比較的珍しい2カラー構成なのもナイスですよね!
なんともいえないモダンレトロテイストが素敵だと思います。
そして、間違いなくボタニカルパターンとしてはとっても合わせやすい1枚が仕上がると思います。
僕はこちらなら「ギャザースタイル + ループ仕様のNewラウンドタブカラー + ラウンドフレンチカフス(ダブルカフス)+ フライフロント + 胸ポケットレス仕様 + 二重タライデザインのマザーオブパールボタン」で作りたいです。
最近何枚かこのデザインで作ったところすごく具合がイイんです!
ヴェリークラシックに仕上げたいのでカラーとカフスはWhite無地(あるいはPink無地)にしてもいいかもしれません。
刺繍もウエスト部分に(ワインポイント刺繍ではなく)Pink糸の筆記体でDLBと入れるにとどめたいかな?
*Don’t Look Backの略です笑
いずれにしても、この素材で作ったシャツは今春作ったBlack Mohair TwillスリーピーススーツにもCharcoal Grey Vintage Tonikダブルブレステッドスーツにも合うと思いますし、先日仕込みが終わったばかりのNavy Blueのスリーピーススーツとも相性良好なはずです!
ネクタイはPinkあるいはWine Redをセレクトしたいです。
FM78308:Colleen’s Orchard
Colleen’s Orchardは1950年代初頭にLiberty初の自社デザインスタジオを設立したColleen Farr/コリーン・ファーが、1960年に手描きした作品です。
フレッシュなカラーパレットで彩られたこの素晴らしくフルーティーなパターンは「葉の茂った枝に散りばめられたジューシーなチェリーのポップさ」がSpring/Summerシーズンの軽やかで楽しげなエッセンスを表現しています。
基本的に「柄は大きければ大きいほどイイ!」と思っているかなり極端な感性を持つ僕ですが、このColleen’s Orchardに限ってはすごく小さく描かれているのが好きです!
なんというか、それによって柄が持つチャーミングさが引き立っていると思うからです。
皆さんはいかがお感じですか?
僕はこちらでもFM78307:Mary Craneと同じ「ギャザースタイル + ループ仕様のNewラウンドタブカラー + ラウンドフレンチカフス + フライフロント + 胸ポケットレス仕様 + 二重タライデザインのマザーオブパールボタン」で作りたいです。
ただ、こちらの場合はカラーとカフスの裏面はRed系のプリント素材にしたりバックヨークにはRed糸でてんとう虫刺繍を入れたりして遊び心を加えたいです!
FM78309:Pru Roskrow
1980年代にLibertyのテキスタイルデザインスタジオを率いたPru Roskrow/プルー・ロスクローにちなんで名づけられたこのアーティスティックなパンジーのパターンは、1990年に彼女が制作したアート作品のひとつがベースになっています。
絵画的なアプローチでフローラルパターンを表現したPru Roskrowのスタイルが、楽しげな花びらのメドレーで蘇り熱狂的に祝福されています。
これは!
間違いなく袖を通す度に元気いっぱいになれる1枚が仕上がる素材ですよね!!
例えば、FM78306:Mawson Melburyと同じデザインで「料理」してももちろんスタイリッシュに違いないけれど。。。
ややゆったりサイズのロングシャツを作ってもカッコいいと思います!
ジャケット代わりの羽織アイテムとしてこの素材のロングシャツを着たら。。。
ロックですよね〜!!
今月入荷した4マークは以上です。
う〜〜ん、どれも素敵!
本当に全マーク作ってみたいです!
いや。。。
先月入荷した4マークを含めて全8マークを作ってみたいです汗。
という訳で、最後に今月入荷した4マークと先月入荷した4マークの「集合写真」をご紹介しますね。
↓こちら↓ です。
手前味噌ながら。。。
圧巻の8マーク!
皆さんはどれがお好きですか??
次回はThomas MasonとGrandi & Rubinelliの新作をご紹介予定です。
乞うご期待ください!
20th. Apr. 2025
Ryoji Okada