家族ぐるみでお付き合いしている友人Tさんがやっているイタリアンレストラン/トラットリアからシェフSさんが2月末で卒業し独立することが正式にアナウンスされました。
前向きなお別れとのことだけれど、TさんにとってもSさんにとってもタフな決断だったことでしょう。
先週末、可愛いご子息と一緒に来店してくれたTさんによれば新しいシェフの候補はいるみたいなのでそこはひと安心ですが、TさんとSさんは最高にナイスなコンビだったので寂しい限り。。。
そして。。。
Tさんファミリーとは頻繁に会食しているもののお店自体には最近全然行けていないので、つまりSさんとは長らくお会いできていないので必ずや独立する前に行かなくては!
お別れ会もあるかな??
そして、Sさんが新しく開く店(世田谷あたりとか)にも一度顔を出したいですね。
Go! Tさん!
Go! Sさん!
ところで。
「イタリアン」といえば。
今日は久し振りにバンチブックのご紹介をしようと思います。
2024-2025 Autumn/Winterシーズンのバンチブック紹介は今月中に30回を達成して打ち止めにします!
30回で打ち止めにするとご紹介できないバンチブックが出てきますが、まだご紹介できていない/これから仕上がり予定のゴキゲンなご注文品がたくさんあるし、今月中旬以降はまた2枚キャンペーン(今シーズンも開催できそうです!)のオススメ着分紹介もやりたいし、来月末あたりから2025 Spring/Summerシーズンの新作バンチブックが届き始めるし。。。
「30回で終えるのがキリがいいかな?」と思いました。
27回目の今日は「Loro Piana/ロロ・ピアーナ・Ermenegildo Zegna/エルメネジルド・ゼニアとともに世界3大ミル(毛織物工場)の一角を担う存在」として世界中のビッグメゾンやトップテイラー(←注:LOUD GARDENを含みます!)から高い評価を得ている、そしてその強力にハイクオリティかつ極めてクリエイティヴィティに富んだコレクションが最高に僕好みなイタリアンミルFratelli Tallia Di Delfino/フラテッリ・タリア・ディ・デルフィーノ(以下FTD)の新作Jacketing(ジャケッティング:ジャケット向けテキスタイル)です。
まずは、FTDについて「復習」しましょう。
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FTDは1903年イタリアのビエラ地方Strona(ストローナ)に発祥した100年以上の歴史を誇るイタリア屈指の最高級テキスタイルメーカーです。
その最大の特徴は「高級織物」しか生まれえない生産背景にあります。
具体的には、FTDの生産が豊富な水資源により古くから繊維・織物産業が根付いてきた環境の中で、「梳毛織物においてはSuper 120’s ~ 200’s(17.5 ~ 13.5μ*)のみを扱う」など常に最高級原料を使用し、最新設備と伝統技術に基づいた生産体制の下で行われていることにあります。
世界中から熱い支持を集めている「繊細な表現」はこの生産背景の賜物といえます。
また、イタリア屈指との誉れ高いクリエイティヴチームが担当するデザインも特徴的で、毎シーズン「歴史に裏打ちされたクラシックな感性」と「時代を引っ張っていくという高い志」が絶妙なバランスで融合されたコレクションをリリースしています。
2008年にはMarzottoグループの傘下に入り、これまでに培ってきたレガシーはそのままにスケールメリットを獲得することでエコフレンドリーな新機軸を打ち出すなど更なる躍進を遂げてますます業界内のプレゼンスを高めている点も見逃せません!
*μ=マイクロン
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1903年といえば明治36年、英国王はエドワード7世だった時代です。
そう考えると一段とすごい歴史ですよね!
今年12周年を迎えたLOUD GARDENの10倍以上。。。
ちなみに1903年はツールドフランスの第1回大会、現行MLBのワールドシリーズの第1回が行われた年だそうです。
ツールドフランスもワールドシリーズも歴史がすごい!
そういえば、今年のワールドシリーズは感動的でしたね〜!
また、このDiaryにも何度か書いたことがある通り、僕はFTDの工場に2回ほど足を運んだことがあるのですがその素晴らしい環境と最新鋭の設備に感動した記憶があります。
ビエラ地方の高い位置、つまり空気と水がキレイな位置に工場がありました。
高級な素材を織り上げるのに立地はとても重要なようで、確かにハイエンドなミルほど高い位置にありました。
またいつかビエラを訪れる機会に恵まれると幸せなのですが。
できれば妻と。
いや、さすがに妻とビエラを訪れることはないかな?
能書きはほどほどにして早速ご紹介しましょう!
今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブックです。
カヴァーに書かれている通り、このバンチブックには前半にコンパイルされているFTD以外にもCollezioni Biellesi(とmade in Japanの100% Cashmere素材)のナイスなJacketingたちがコンパイルされています。
が、今日はFTDのみをご紹介します!
Collezioni Biellesiはラグジュアリーなチェックからコーデュロイ、ジャージーまで多彩なのですが。。。
今回は省略させてもらいます汗。
とってもナイスなコレクションではありますけれど汗汗。
つきましては。。。
ご来店の際にはぜひともじっくり「Collezioni Biellesiの楽しく多彩なコレクション」と「コストパフォーマンスが高くコートにも使えるmade in Japanの100% Cashmere素材」もチェックをしてみてください。
それではFTDの新作Jacketingをご紹介します!
冒頭にはWool + Silk + Cashmereの3者混素材がコンパイルされています。
「さすがはFTD!」なシックでエレガントな逸品たちです!
どれもすごく作ってみたいです。
僕は特に上画像の上2マークが気になります。
皆さんはどれがお好きですか?
品質は上画像の上3マークが84% Wool + 12% Silk + 4% Cashmere(280/290g/m)で上画像の下3マークと下画像が72% Wool + 23% Silk + 5% Cashmere(350/360g/m)です。
前者の方がふわっとしながらも肉感のあるミルド(起毛)素材なので「ヘヴィかな?」と思ったら後者の方がヘヴィでした。
上の画像を見た感じでも前者の方がヘヴィそうなのでちょっと意外な感じですよね。
これは、前者がニットを意識してややゆるめに織り上げているのに対して後者はしっかりと打ち込んでいるゆえの差です。
個人的には「ミルド素材で300g/m以下のウエイト」だと頼りなさを感じてしまうのですが、この素材に限ってはすごくいいと思います!
なにしろ、このボディと色柄なら「軽くて柔らかくて暖かくて上品なジャケット」が仕上がること間違いなしですもの!
後者の美しさも白眉だと思います。
続いてエレガント極まりない無地とトラディショナル柄が登場します!
シンプルながらどれも素晴らしいカラーリングですよね!
惚れ惚れしてしまいます。
品質は上2マークが68% Wool + 32% Silk(350/360g/m)で、その下2マークが76% Wool + 14% Silk + 10% Linen(280/390g/m)、そして下3マークは84% Wool + 12% Silk + 4% Cashmere(280/290g/m)です。
下3マークは冒頭の上3マークと同じボディですね!
そして、下3マークの1番上:ブラック&ホワイトのハウンズトゥースは先日ご紹介したSuper cool and sexy black and white houndstooth jacket!の素材です。
あのジャケットは最高に素敵でした!
100% Woolのトラディショナル柄シリーズです。
しっかりした質感、温もりあふれるミルド加工、キレイなカラーと3拍子揃ったFTDのベストセラーボディです。
ベストセラーも納得の飽きのこない色柄が秀逸なコレクションだと思います。
僕は下画像の下から2番目:イエローのヘリンボンですご〜〜く作ってみたいです。
品質はすべて100% Wool(340/350g/m)です。
FTDらしいラグジュアリーな無地4マークです。
巧みな異番手使いと繊細なカラー表現が素晴らしいですよね!
品質は100% Super 130’s Wool(310/320g/m)です。
上から3番目の高貴なパープルは先日超個性的なジャケットのご注文が入りました!
ファンシーなカラーリングが印象深いトラディショナル柄シリーズです。
ふたつ上でご紹介したトラディショナル柄シリーズと同じボディ、品質は100% Wool(340/350g/m)です。
見ているだけでワクワクしてくる/楽しくなるカラーリングが自慢です!
最後にコンパイルされているのは盛夏を除いたオールシーズン(上7マーク)ボディと完全なオールシーズン(下2マーク)ボディです。
上7マークはスーパーシックな色柄がとてもいい感じです!
下2マークは定番のホップサックです。
品質は100% Super 130’s Wool(240/250g/m)下2マークが100% Wool(240/250g/m)です。
以上です。
エレガントを極めたとっても充実したコレクションだと思うのですが、いかがでしたか?
次に厳選に厳選を重ねてセレクトした「僕のオススメ Best 3(Best 4が正しいかな?)」をご紹介します!
まずは冒頭の2マーク。
僕はこの2マークを巧みに使ったジャケットあるいはコートを作りたいです!
例えば、身頃を下:ネイヴィブルーベース・スリーヴを上:グリーンベイジュベースにしたチェスターフィールドコートとか。
ジャケットを作るなら、上をラペル・左右山袖・胸ポケット/腰ポケットに、下をジャケットの上衿・身頃・左右下袖に使いたいかな?
あるいはアシンメトリーにしても楽しいですね!
いずれにしても、間違いなくLOUD GARDEN/RYOJI OKADAらしい1着が仕上がるはずです!
そして、K様がお作りくださったハウンズトゥース。
こちらは、K様と同じデザイン(あるいは近いデザイン)で作るのが「正解」だと思います!
僕もとっても作ってみたいです!!
最後に意外性のあるカラーリングが抜群にカッコいいハウンズトゥース。
グリーンのハウンズトゥースというのが最高にいいですよね〜!
僕はこちらなら最近作ったダブルブレステッドスーツと同じデザインの1着を作りたいです。
以上、久し振りのバンチブック紹介でした!
上述の通り今月中にあと3回のご紹介をする予定です!
次は100% Cashmereかな?と思っています。
とても素晴らしいコレクションですので乞うご期待ください。
6th. Dec. 2024
Ryoji Okada