Ryoji Okada Official Website

Diary

New bunch book collection for 2024-2025 Autumn/Winter, vol.17: Fratelli Tallia Di Delfino / Marling & Evans / Moon etc.

Loud Garden / Ryoji Okada

 

< News! >

  ☑︎ 10月/11月の水曜日は14:00-20:00で営業いたします

  ☑︎ Statement shirt: DON’T LOOK BACK

  ☑︎ Statement shirt: The Union Jack

  ☑︎ リペア&リメイク一部再開しました

  ☑︎ Made-to-order “Skull Hat/スカルハット”

  ☑︎ “Robots” Shirting入荷!

  ☑︎ “World Map” Shirting入荷!

  ☑︎ “Polka Dots” Shirting入荷!

 

New bunch book collection >

  ☑︎ vol.1: Special Lining

  ☑︎ vol.2: Classic Shetland by W.Bill

  ☑︎ vol.3: Dorchester by Hardy Minnis

  ☑︎ vol.4: Dormeuil / William Halstead etc.

  ☑︎ vol.5: Marling & Evans / Kynoch etc.

  ☑︎ vol.6: Bodega

  ☑︎ vol.7: Fratelli Tallia Di Delfino

  ☑︎ vol.8: Drago

  ☑︎ vol.9: Ermenegildo Zegna

  ☑︎ vol.10: The Album vol.20

  ☑︎ vol.11: Premier Cru by Harrisons

  ☑︎ vol.12: Masquerade by Harrisons

  ☑︎ vol.13: Loro Piana

  ☑︎ vol.14: Marzotto

  ☑︎ vol.15: John Foster / Woodhead

  ☑︎ vol.16: Piacenza / Ferla / Drago etc.

 

 

 

このDiaryでも何度か書いた記憶がありますが、僕が最も好きなHR/HM系のギタリストはJAKE E. LEEです。

僕が深淵なるHR/HMの世界にハマりギターを弾き始めたきっかけは、中学1年生の時にバスケットボール部の先輩がダビングしてくれた5本のテープでした。

5本の中にJAKE E. LEEが参加した音源はありませんでしたが、5本中の1本:OZZY OSBOURNEのBlizzard Of Ozz(1980年作品)がずば抜けてカッコよかったので、それを先輩に伝えると「そっか、じゃあOZZYの新作も聴いてみな」とBark At The Moon(1983年作品)をダビングしてくれました。

はい、Bark At The MoonにはJAKE E. LEEがギタリストとして参加しています!

すると。。。

めちゃくちゃシビれました!

なにせ、タイトルトラックを筆頭に楽曲群はBlizzard Of Ozzに肉薄する完成度の高さですし、ギターがとにかく最高ですから!!

RANDY RHOADSのギターにも魅了されましたが、僕にはJAKE E. LEEの危険な薫りすらするワイルドさとフラッシーさがツボでしたね〜。

次作The Ultimate Sin(1986年作品)は先輩の力を借りずにワクワクしながら自らLPを購入しましたが、なんというか楽曲が冴えない感じがして少々失望しました。

が、より一層フラッシーに磨き上げられたJAKE E. LEEのギターには感動した記憶があります。

その後、JAKE E. LEEはOZZY OSBOURNEと袂を分かって自らのバンドBADLANDSを立ち上げる訳ですが、その1stアルバムBadlands(1989年作品)はキャリアの最高傑作、1989年にリリースされたHR/HM系アルバムの中でも群を抜いて優れた作品だと思います。

僕もあのアルバムの素晴らしさには完膚なきまでにKOされました。

と同時にJAKE E. LEEがますます好きになりました。

様々な不運や運命が錯綜してBADLANDSが長続きしなかったのは本当に残念です。

近年はRED DRAGON CARTELという新たな自分のバンドで2枚のアルバムをリリースし来日公演も行いました。

来日公演にはもちろん僕も行きました、と思う、確か(加齢で記憶が笑)。

水曜日にweb上で「JAKE E. LEEが犬の散歩中に銃撃されたというショッキングなニュース」がアップされました。

胸と腕と足を撃たれたものの急所を外れていて完全な回復が見込まれるとのことですが、そして銃撃はまったくの偶然で狙われた訳ではないとのことですが、ファンとしては心配ですし大いにショックです。

現在67歳と初老ですしね。

でも、なんとか完全復活して欲しいです。

そして、不遇の時代が長い人なだけに最後にもうひと花咲かせて欲しいです。

という訳で、今日からしばらくJAKE E. LEE関連音源を聴くと同時に、今日の最後に僕を魅了したBark At The Moonのミュージックヴィデオを貼ります!

Go! JAKE!

 

 

 

ところで。

「Moon」といえば。

3日振りに新作バンチブックのご紹介をしたいと思います。

17回目の今日は16回目に引き続き様々なミル/マーチャント/ブランドの極上Jacketing(ジャケッティング:ジャケット向けテキスタイル)がコンパイルされている1冊です。

具体的にはトップイタリアンミルFratelli Tallia Di Delfino/フラテッリ・タリア・ディ・デルフィーノ(以下FTD)からUKを代表するツイードメーカーMoonまで、いやそれだけではなく国産のブラックウォッチやリサイクルドウールを使用したツイードまで取り揃えたヴァリエーション豊かなコレクションが自慢の1冊です。

ご来店の際にはぜひともその自慢のヴァリエーションをじっくりとご覧になってください。

もちろんお電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも可能です。

気になる素材があってもしご来店が難しいようでしたらどうぞお気軽にご連絡をください。

ご来店なしでもお作りいただけるように工夫をします。

では、今日も魂を込めて出来るだけ丁寧にご紹介します。

最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブックです。

 

 

皆さんもお気づきかと思うのですが、このバンチブックはその他ほとんどのバンチブックと異なり正方形に近い形状です。

これは素材見本が左右二列にコンパイルされているためです。

Autumn/WinterシーズンのJacketingは肉厚になりますので「収録マーク数を減らさない」ための工夫なのですが、それでもやっぱり二列にすると収録マーク数は減らないどころか増えます!

つまりこのバンチブックは質だけでなく量も大充実しているのであります!!

なので、ご紹介するのもひと苦労です笑。

ですが、今日も熱い情熱を込めて丁寧に全マークをご紹介します。

と思いましたが、画像がかなり多くなってしまうので今日は左列のみをご紹介して、右列は次回ご紹介します!

という訳で、今日は左列を全マーク公開します。

 

 

FTD 1:FTD Luxury Collection

 

 

 

FTD Luxury Collectionは、創業以来120年もの間「Exellence Italia:イタリアの伝統・技術・感性の結晶」というヴィジョンを磨き上げてきたFTDが誇るトップレンジのJacketingコレクションです。

具体的には上質なウールに極上のシルクを贅沢にブレンドした “Wool & Silk” Jacketing、最高の原料に由来するなめらかでしなやかな肌触りと洗練を極めた色柄、美しい発色等たくさんの魅力を誇る珠玉のコレクションです。

高価かつ希少原料を使用しているがゆえに既製品ではほとんど出回ることがないこのFTD Luxury Collectionにこれだけの選択肢があるのもオーダーメイドの大きな魅力かもしれません。

上画像:76% Wool + 14% Silk + 10% Linen(360g)の6マークです。「シルク由来の美しい光沢とランダムな節が生む高級感と独特の立体感」および「Linen由来のさりげない野趣味」が素晴らしいボディです。スマートで華のある柄物2マークも素敵ですが無地4マークの発色のキレイさも白眉だと思います。以前も書きましたが、ここ数年Spring/Summer向けの原料というイメージが強いLinenをAutum/Winter向けの素材にブレンドするケースが増えてきました。Winter Linenという名前を冠するShirting(シャーティング:シャツ向けテキスタイル)がスマッシュヒットを記録したりもしています。テキスタイルも多様化の時代ですね!そして、Linenならではの風合いは他の原料では表現が難しいのでこの傾向には僕も大賛成です!この7マークも10%ブレンドしたLinenがとっても「効いている」と思います。

下画像:こちらの6マークはLinenをブレンドしていない純粋なWool & Silkボディです。品質はまちまちで上2マークが77% Wool + 23% Silk(350g)、上から3番目が77% Wool + 23% Silk(290g)、下3マークが88% Wool + 12% Silk(290g)です。ラグジュアリーさとシックな華やかさを追求した上3マーク、ややスポーティな感覚を表現した下3マークといった感じでしょうか。もちろんFTDの素材ですから後者でも高級感たっぷりですけれど!しかし。。。同じWool & Silkでもこれだけ豊富なボディを展開しているのは「さすがFTD!」だと思います。また、FTDらしいスタイリッシュな色柄も見事だと思います。

 

 

FTD 2:Napoli

 

 

FTDの代名詞的存在である世界的ベストセラーSuiting(スーティング:スーツ向けテキスタイル)コレクション:NapoliからJacketingが登場しました。

NapoliはFTDのモノづくりに対する崇高な哲学を体現したハイクオリティコレクションですが、このJacketingシリーズもイタリアンクラシックの最高峰を存分に堪能することができるハイレヴェルなボディに仕上がっています。

今シーズンの再注目柄として浮上しているヘリンボーンが充実しているのも嬉しい限りです。

1番上と下5マーク:100% Super 130’s Wool(340g)のトラディショナル柄です、ハウンズトゥース(1番上)とヘリンボン(下5マーク)です。ハウンズトゥースは少しぼやけた感じで表現しているためトラディショナルにより過ぎずモダンクラシックな「顔」に仕上がっているのがいいですよね!ヘリンボンの上2マークはなんというかドキッとする魅惑のカラーリングが見事だと思います。特にマスタードイエローは気になります!もちろん落ち着いた下3マークも素敵です。いずれもも我々が微起毛とも呼ぶわずかなミルド(起毛)加工が施されています。

上から2番目と3番目:100% Wool(320g)のチェック2マークです。こちらはクリアカットなので夏を除く3シーズン楽しめると思います。コンテンポラリーカントリーとでも表現したくなる現代的なカラーリングで再解釈したトラディショナルチェックがすごくナイスだと思います!僕はブルーのウィンドウペーンが「効いている」上から2番目が特に気になります!

最後に、FTDについてご説明します。

—–

 FTDは1903年イタリアのビエラ地方Strona(ストローナ)に発祥した100年以上の歴史を誇るイタリア屈指の最高級テキスタイルメーカーです。

その最大の特徴は「高級織物」しか生まれえない生産背景にあります。

具体的には、FTDの生産が豊富な水資源により古くから繊維・織物産業が根付いてきた環境の中で、「梳毛織物においてはSuper 120’s ~ 200’s(17.5 ~ 13.5μ*)のみを扱う」など常に最高級原料を使用し、最新設備と伝統技術に基づいた生産体制の下で行われていることにあります。

世界中から熱い支持を集めている「繊細な表現」はこの生産背景の賜物といえます。

また、イタリア屈指との誉れ高いクリエイティヴチームが担当するデザインも特徴的で、毎シーズン「歴史に裏打ちされたクラシックな感性」と「時代を引っ張っていくという高い志」が絶妙なバランスで融合されたコレクションをリリースしています。

2008年にはMarzottoグループの傘下に入り、これまでに培ってきたレガシーはそのままにスケールメリットを獲得することでエコフレンドリーな新機軸を打ち出すなど更なる躍進を遂げてますます業界内のプレゼンスを高めている点も見逃せません!

*μ=マイクロン

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E.Thomas

 

 

E.Thomas/イー・トーマスは1922年にイタリアのスイス国境にほど近いルガーノという湖の一角でErnesto Thomasによって創業されました。

以来、1世紀に渡って「高品質なWool素材をはじめ、CashmereやSilk、Linen、Mohairといった高級素材/天然素材を混紡したラグジュアリーかつクリエイティヴな素材」を作り続けています。

年間生産量がそこまで多くないせいか、あるいは(もし20年以上前と変わっていなければ)日本のエージェントさんが掲げる「多く流通させることが目的ではない。セールスも量より質!」という方針のせいか、日本における知名度はそこまで高くないのですが、その品質の高さは折り紙つきです!

それが証拠に僕の知る限り、テイラー業界内にもファンが少なくないミルです。

かくいう僕も、E.Thomasの真髄である「洗練されたイタリア的感性と旧き佳き英国的なモノづくりが絶妙にフュージョンされたイタリアンブリティッシュ」なクリエイションに強く共感して、Carlo Barberaとともに一時期すごく憧れていました。

結構お高いので、この業界に30年近くいながらも2着くらいしか作れていませんけれど汗。

こちらは、そのイタリアンブリティッシュテイストが濃厚至極な名ツイードコレクションからセレクトされた2マークです。

ヴィンテージ感のあるクラシカルなボディとトレンドを取り入れた美しいカラーリングが見事なハーモニーを奏でているナイスツイードだと思います!

カントリーテイストがそこまで強くないツイードなので洗練された淑女にもオススメです。

品質は100% Wool(320g/m)です。

 

 

Dondi by Ermenegildo Zegna

 

 

2019年にZegnaグループに入ったJersey素材のトップランナー:Dondiの新作です。

(Dondi単独ではなく)Ermenegildo ZegnaとのWネームコレクションだけあってとてもシックかつラグジュアリーな「顔」に仕上がっていると思います。

*Dondiの名前のみを冠しているコレクションも存在します

クールなカラーリングのハウンズトゥースが最高にスタイリッシュですよね!

もちろんJerseyならではの快適性も魅力です。

毛芯や肩パッドを省いた、いわゆるアンコンストラクテッド仕立がオススメです。

品質は47% Wool + 40% Cotton + 13% Polyester(340g/m *136cm巾)です。

Dondiは ↓このようなミル↓ です。

—–

Dondiは1970年に北イタリアで創業された世界屈指のJerseyメーカーです。

現在はErmenegildo Zegnaの傘下に入り、CashmereやWoolを中心とした最高品質の原料のみを使用したJersey素材を生産しています。

以前からトップメゾンがこぞって愛用するJerseyメーカーであったと同時にファッショントレンドの変化によってJersey素材の需要が増加していることもあり「近年最も注目されるテキスタイルメーカー」として業界内でのプレゼンスを急激に高めており、現在は「高級Jersey」の代名詞的存在になりつつあります。

「柔らかくとろけるようなタッチ」と「洗練されたカラーリング」、そして「歴史ある専業メーカーならではの安定した品質」を併せ持ったDondiのJersey素材は「極上の着心地」と「織物とはまた異なる気品」を兼ね備えたこの時代に相応しい新定番として世界中のハイエンドマーケットで重宝されています。

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William Halstead / Harris Tweed

 

 

上のネイヴィブルー無地は、昨秋センセーショナルなデビューを果たした&今シーズンも健在のCrown Flannelが超熱いWilliam Halsteadの新作ブレザー素材です。

Crown Flannelは確かに超熱いです!

が、Royal Heritageと名付けられた、William Halsteadの言葉を借りれば「究極のブレザー素材を探し求めて辿り着いた極致。一生モノ」であるこちらも最高に熱いです!!

品質は100% Wool(580g/m)、ウルトラヘヴィなウエイトも素晴らしいの一言です。

これは激しく作ってみたいです!

William Halsteadはこの1マークのみしかコンパイルされていませんが、その存在感は抜群に濃厚、文句なしの傑作素材だと思います。

後半で「僕がセレクトしたベスト5」を発表しますがこちらはそのベスト5以上、殿堂入り、ランク付け不可能な「今日の超絶大イチオシ」です。

僕はこちらなら、ミリタリーテイストが強い8個ボタンスタイルのダブルブレステッドブレザーを作りたいです。

ボタンはヴィンテージのメタルボタンでキマリですね!

William Halsteadはイングランド北部に位置するウェストヨークシャー州ブラッドフォードにて1875年に創業されたミルです。

「William HalsteadといえばMohair素材」と称されるWilliam Halstead、「British Mohairの大家的存在」とも呼ばれるWilliam Halstead。。。

とにかくWilliam HalsteadはMohair素材が得意です。

名門マーチャントのバンチブックにコンパイルされているmade in EnglandのMohair混紡素材は多くがWilliam Halstead謹製なのもこの業界では有名な話です。

そんなWilliam Halsteadが、昨秋はCrown Flannel、今秋はRoyal Heritageという気合が入りまくった素晴らしい(Mohair混紡ではない)素材をリリースしたのは嬉しい驚きです。

そして、心意気に敬意を表したいです!

下2マークはお馴染みのHarris Tweedです。

品質は100% Wool(480g/m)、Feather Weightです。

Feather weightという表現から「少し軽いのかな?」と想像される方も少なくないと思いますが、現在一般的に流通してるHarris Tweedはこちらですのでまったく軽く感じないと思います!

とはいえ、もちろん「もっとヘヴィなツイードがいい!」という方もいらっしゃいますので、そういった場合には別途Donegal Tweed等をご紹介しています。

それはともかく、洗練されたカラーリングがとてもナイスだと思います。

僕は特に下のブルーグラデーションが気になります!

すごくキレイですよね!?

Harrsi Tweedはもうご説明の必要はないと思います。

が、念のため。。。

Harris Tweedは、ScotlandのOuter Hebrides/アウターヘブリディーズ諸島発祥のツイードで、ヴァージンブリティッシュウールを使用、島内で染色と紡績をし、Harris島の市民権を持った職人の自宅で手織り(厳密に言うと人力織機を使用)されています。

また、Harris Tweed協会によって決められた厳しい基準をクリアした素材のみがHarris Tweedと認められ商標が与えられます。

Harris島の豊かな自然が生み出す天然のカラーパレットをモチーフにしたデザインは唯一無二の美しさがあり、20世紀初頭にはロンドンで流行、その後世界中の人々を魅了して現在に至ります。

 

 

Maring & Evans

 

 

Undyed British Woolのスマッシュヒット等で、この10年くらい実力派のUKミルとして世界中で注目を集めているMarling & Evansのツイードコレクションです。

いずれも目の詰まった手応えのある素材感と上品でなめらかな風合いが特徴のツイードです。

下の2マークがそのUndyed British Wool(詳細は後述)です。

やっぱりUndyed British Woolもね、抜群に素敵です!

が、存在感あふれる上4マークもすごく魅力的ですよね。

皆さんはどのツイードがお好きですか?

いずれも品質は100% Wool(370/gm)です。

ですが、肌触りは下2マーク:Undyed British Woolの方がかなりハードです。

Marling & Evansは ↓このようなミル↓ です。

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Maring & Evansは1782年にイングランド南西部のStroudに紡績・製織・整理の機能を持つ一貫生産体制のメーカーとして設立されました。

19世紀にはフランネル素材で広く知られるようになり、1920年代にはロールスロイスが厚手フランネル素材を車の内装に使用したことでも話題になりました。

1960年代には現在のHuddersfieldに移転、Flannel、Saxony、Lambswool、Shetland、Undyed British Woolといった英国スタイルの素材だけを展開して今日に至ります。 

特に「英国羊毛のナチュラルカラー糸で生産するUndyed British Wool」はその生産工程のこだわりを数多くのメディアが取り上げるなど、Marling & Evansの代名詞的存在にまで育ちました。

具体的には「希少な英国羊毛のみを使用して」「紡績・製織工程に染料や化学物質は使用せず」「フィニッシュ工程では天然の石鹸を使用して」Undyed British Woolは生産されています。

加えて、全生産工程が半径6マイル以内の工場で行われるため二酸化炭素の排出量が最小限に抑えられています。

Undyed British Woolは環境への負荷が抑えられると同時に昔ながらのブリティッシュウールの味わいが見事に表現されたこの時代に相応しい傑作なのです。

—–

 

 

Kynoch / Moon

 

 

上の1マークのみがKyunochのツイードです。

品質は100% Wool(360g/m)です。

バシバシのヴィンテージタッチではなくツイードとしてはややソフトな風合いがすごくいい感じです!

カラーリングもヴェリーグッドだと思います。

Kynochは1788年創業、ツイードなどカントリーテイストが強いスポーティな素材を得意とするスコットランドのスーパー老舗ミルです。

日本の既製品ではほとんど流通していないため知名度こそ高くないですが、ヨーロッパのビスポークテイラー業界では永きに渡って重用されてきた歴史を誇ります。

それゆえ、そのアーカイヴには数多くの傑作ボディが遺されています。

そして、現在においてもブリティッシュクラシックのユニークな側面を深掘りできる希少なコレクションを揃えています。

下6マークはMoonのツイードです。

品質は100% Wool(370g/m)です。

England北部のYorkshire州に本社を構えるMoonはヴィクトリア女王が即位した1837年創業です。

創業者Abraham Moonが起業した際は「家庭で紡いでいたツイードの糸を集めて買い取りそれを仕上げて販売するスタイル」だったそうです。

そして、1868年に毛織物の仕上げに理想的なこの地の水を引き込み製織工場を設立。

新しく敷かれた鉄道の力もあり、 Moonのツイードは国内のみならずヨーロッパへと広まりました。

Moonは創業以来現在に至るまで「染色、紡績、製織、整理といった全工程」を自家工場内で一貫して行っています。

Moonのツイードが工場生産でありながらも、家庭で作られるような手織り感の深い味わいを持っているのはそのためです。

ちなみに、英国では紡績もできるミルは極めて少ないのが実情です。

その優位性から生み出される「複雑に何色もブレンドされた美しい糸」はMoonが多く持つ優れた特徴のひとつで、それゆえの個性的なデザインも世界中で高い評価を受けています。

また、自社の一貫生産ゆえにコストパフォーマンスにも非常に優れており「ツイードならまずはMoonから探してみる」のも良策かもしれません。

こちらの6マークもいかにもMoonらしいツイードだと思います!

僕は一度だけMoonの本社を訪れたことがあります。

確かに駅から近かった記憶があります。

そして、思いの外モダンな会社(特にデザインルーム)だったことに感銘を受けました!

以来、Moonが大好きな僕です!

続いて、この膨大かつどれもこれも素敵なコレクションの中で僕がセレクトしたベスト5を発表します!

 

 

「僕のイチオシ」5-1

 

 

FTDからはブルーとブラックのハウンズトゥースをセレクトしました!

最近ハウンズトゥースのジャケットを作りたい!という欲求が高まっています。

そんな時にこちらとこちらのカラー違い(ベイジュ×ブラウン)を発見、ビビビッときました!!

僕はこちらならシャープなデザインのジャケットを作りたいです。

具体的には「ピークトラペル + シングルブレステッド1ボタン + クラシックフロント + スランテッド/ハッキングポケット + ターンバックカフス」あたりで作りたいです。

カラー(上衿)とターンバックカフス + αのパーツはブラックあるいはネイヴィブルーの無地素材にしたいです。

ライニングは “♡ Camo” silk c/# RWGがいいでしょうか。

あるいはブルー系のド派手なライニングをセレクトしたいです。

そして、例えばブラック(かネイヴィブルー)&100% Cashmereのタートルネックニットウェアとブラック(かネイヴィブルー)&フランネルのボトムスを合わせてスーパーダンディなカジュアルスタイルを愉しみたいですね!

 

 

「僕のイチオシ」5-2

 

 

E.Thomasのツイードです。

この中々どうしてハッとさせらる、そして他のバンチブックではまず見つからなさそうな個性あふれるカラーリングに惚れました!

派手ですけれど、高貴なパープルの効果かどこか気品があるのがいいですよね。

僕はこちらならロングジャケットを作りたいです。

そして、チェックで使われているパープルあるいはオレンジを拾ったボトムスを合わせて「ピーコック野郎」になりたいです。

 

 

「僕のイチオシ」5-3

 

 

Dondiの1番上です。

クール&モダンなグレイグラデーションがすごくカッコいいですよね!?

Jerseyっぽさが皆無な「顔」も好きです!

僕はこちらならクラシカルなデザインのダブルブレステッドジャケットを作りたいです。

ボタンはスカルのメタルボタン、ライニングは完売が見えてきた “♡ Camo” silk c/# GPがいいでしょうか。

 

 

「僕のイチオシ」5-4

 

 

Marling & Evansのツイードです。

このカラーリング、サイコーですよね!

僕はこちらならクラシカルなスリーピーススーツとバルマカーンコートとネクタイを作りたいです。

GIEVES & HAWKESの時に僕が編み出しスマッシュヒットをさせた「5ピース」です!

絶対にカッコイイと思います。

 

 

「僕のイチオシ」5-5

 

 

Kynochのツイードです。

こちらもこのカラーリングに一目惚れ!といった感じです。

僕はこちらならノーフォークジャケットを作りたいですね。

 

以上です。

 

次回はこのバンチブックの続き、右半分をご紹介します!

今日ご紹介した左半分と同様に濃厚ですので乞うご期待ください!!

 

 

 

◆本日の一曲◆

 

 

Bark At The Moon 

OZZY OSBOURNE

 

やっぱり超名曲ですよね!

そして、リフもソロもサイコーです!!

いや、ソロはJAKE E. LEEのポテンシャルからしたら70点くらいかな??

そしてそして、JAKE E. LEEのルックスもかっちょいい!!!

 

 

 

18th. Oct. 2024

Ryoji Okada

 

 

 



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