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New bunch book collection for 2024-2025 Autumn/Winter, vol.15: John Foster / Woodhead

Loud Garden / Ryoji Okada

 

< News! >

  ☑︎ 10月/11月の水曜日は14:00-20:00で営業いたします

  ☑︎ Statement shirt: DON’T LOOK BACK

  ☑︎ Statement shirt: The Union Jack

  ☑︎ リペア&リメイク一部再開しました

  ☑︎ Made-to-order “Skull Hat/スカルハット”

  ☑︎ “Robots” Shirting入荷!

  ☑︎ “World Map” Shirting入荷!

  ☑︎ “Polka Dots” Shirting入荷!

  ☑︎ The Loudest Voice vol.38 in store now!

 

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  ☑︎ vol.1: Special Lining

  ☑︎ vol.2: Classic Shetland by W.Bill

  ☑︎ vol.3: Dorchester by Hardy Minnis

  ☑︎ vol.4: Dormeuil / William Halstead etc.

  ☑︎ vol.5: Marling & Evans / Kynoch etc.

  ☑︎ vol.6: Bodega

  ☑︎ vol.7: Fratelli Tallia Di Delfino

  ☑︎ vol.8: Drago

  ☑︎ vol.9: Ermenegildo Zegna

  ☑︎ vol.10: The Album vol.20

  ☑︎ vol.11: Premier Cru by Harrisons

  ☑︎ vol.12: Masquerade by Harrisons

  ☑︎ vol.13: Loro Piana

  ☑︎ vol.14: Marzotto

 

 

 

創刊70周年を迎えた雑誌MEN’S CLUBの「定期刊行終了」がアナウンスされました。

今後は不定期刊行になるようです。

2023年から年10回だった発行が年4回になったばかりでした。

僕が愛読していた頃は、確か完全なる月刊誌(年12回発行)だった記憶があるので、かなりの変遷ですよね。

今後は「既存の形態に捉われることなく、ブランドの強みと魅力を発信していく」とのことですが、実質的にはほぼほぼ休刊と同義でしょうか。

僕は人生で一度も「トラッド野郎」をやったことがありません(渋カジと呼ばれたスタイルがトラッドの影響下にあると定義すれば一時期だけやっていました)が、MEN’S CLUBには本当にお世話になりました。

ある意味硬派で蘊蓄満載でメンズファッションの教科書のような誌面が好きでした。

高校時代から読み始めたのですが、当時の僕が持っていたファッション知識はMEN’S CLUBと地元(町田)に複数あった古着店のスタッフさんから得たものがほとんどでした。

ファッションには音楽のようなFMとかレコードレンタルといった若者に優しい仕組みがほとんどありませんでしたからMEN’S CLUBはすごく頼り甲斐のある存在でした。

また、大学時代に英国ファッションの真髄やGIEVES & HAWKESの存在を教えてくれたのも確かMEN’S CLUBでしたし、社会人になってGIEVES & HAWKES → A WORKROOMとキャリアを積んでいく際にも編集部・広告部の方に可愛がってもらいました。

僕が悩んでいた時期(20年以上前?)にたくさんの助言をくださった当時のH編集長や広告のKさんやYさんには今でも頭が上がりません。

LOUD GARDENを創業した時もT編集長やOさんやAさんが応援してくれたのも記憶に新しいです。

最近は雑誌自体を読むことがほとんどなくなったので近年のMEN’S CLUBがどうなっているのかも不勉強ですが、いつかまたなんらかのカタチでカムバックすることを期待してやみません。

いずれにしても、MEN’S CLUBに厚い感謝を申し上げたいです!

そして、関わっていらっしゃった皆さまにお疲れ様でした、ありがとうございましたともお伝えしたいです。

 

 

 

ところで。

「英国」といえば。

2日連続で今秋リリースされた新作バンチブックのご紹介をしたいと思います。

昨日は「そろそろJacketing(ジャケッティング:ジャケット向けテキスタイル)を」といったコメントで締めましたが。。。

冒頭からの流れも鑑みて、15回目の今日はUKメイドの極上Suiting(スーティング:スーツ向けテキスタイル)がコンパイルされているバンチブックをご紹介します。

具体的には、John FosterとWoodheadのSuitingが合計57マークコンパイルされているバンチブックです。

これまでUKメイドのSuitingは4回目5回目10回目11回目でご紹介しましたが、そのいずれともテイストが異なるほとんど全マークがヴェリーブリティッシュ&クラシックな仕上がりのナイスコレクションです。

つきましては、「今回は古き佳きといった感じの英国素材で作りたいな」というイメージでご来店の際にはぜひともこちら(とあれとあれ!)をチェックしてください。

もちろんお電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも可能です。

気になる素材があってもしご来店が難しいようでしたらどうぞお気軽にご連絡をください。

ご来店なしでもお作りいただけるように工夫をします。

では、今日も魂を込めて全マークを出来るだけ丁寧にご紹介します。

最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブックです。

 

 

「200年以上の歴史を誇る英国を代表するミルJohn Foster」と「(John Fosterには及ばないものの)100年を超える歴史を持つ老舗マーチャントAlfred BrownがプロデュースするブランドWoodhead」の新作Suiting(および定番Suiting)がコンパイルされたバンチブックです。

まずは「中身」をご紹介する前にJohn FosterとWoodheadについてご説明します。

John Fosterは ↓このようなミル↓ です。

—–

1819年に英国ウエストヨークシャー州ブラッドフォードのクイーンズベリーにおいて21歳のJohn Fosterが毛織物商を営み始めたのがJohn Fosterの原点です。

ブラッドフォードに牧場を持つ農夫の息子だった彼は成人するとブラッドフォード郊外にあるクイーンズベリーを代表する地主の娘と結婚します。

そして、「後にBlack Dyke Mills(John Fosterの自社工場)を建てる場所」に存在した倉庫で毛織物商を始めます。

地元で紡績された上質な糸を仕入れて卸販売をするという形態から始めて順調に規模を拡大、間もなく自社の製織工場を設立するに至ります。

その後も成長を続け、1843年には自社工場に約500台もの織機を導入、1851年にロンドンで行われた万国博覧会ではモヘア混紡素材で一等を、糸で金メダルを受賞する快挙を成し遂げるなど「John Fosterの糸と素材」はそこここで高い評判を得ることに成功、その高い評判をきっかけにDormeuilの素材を手がけることにもなります。

以降も規模を拡大させて英国を代表するミルに成長し現在に至ります。

その最大の特徴は英国ミルらしい質実剛健さと現代的な感性を絶妙にブレンドさせたデザインにあります。

比較的抑えめなプライスも魅力です。

—–

ブラッドフォードのクイーンズベリー!

行きましたね〜〜!

もちろんJohn Fosterの自社工場等を見に行くためです。

25年以上前の話なのでかなり記憶が薄れていますが2回は行っているはずです。

すごくいいところでした。

その2回のうちの初回だったかな、同行した先輩がその当時はもう使われていなかったBlack Dyke Millsブランドを日本で復活させたんです!

初代John Fosterも参加していたというBlack Dyke Mills Band由来の「ラッパのマーク」が入った織ネームがすごく印象的でした!

あの先輩はもう一線を退いているみたいだけれどBlack Dyke Millsブランドはその後どうなったでしょうか?

 Alfred Brown(Woodhead)は ↓このようなマーチャント↓ です。

—–

1915年には英国ウエストヨークシャー州最大の都市リーズにオフィスを開業することでAlfred Brownの歴史は幕を開けます。

開業時はBrowns & Sonsという名前でスタート、現在のAlfred Brownに社名が変わったのは1955年のことです。

主なコレクションはメンズ向けのSuitingとJacketingです。

そのコストパフォーマンスの高さと規模の大きさ(年間生産高は100万メートルを超えます)に加えてストックサービスも充実していることから、英国内ではマークス&スペンサーやネクストといった大手チェーンからSavile Rowのテイラー、著名英国ブランドまで引く手数多、英国における知名度は相当に高いものがあります。

フットボール(サッカー)英国代表チームのオフィシャルスーツやオリンピック英国代表チームのオフィシャルスーツに素材を供給したり、映画「ハリー・ポッターと賢者の石」のホグワーツ魔法魔術学校(のクローク)にAlfred Brown社製の素材が使われたことがあるのもその証左かもしれません。

現代的なテイストを反映させた英国らしいクラシックスタイルのコレクションがその特徴です。

Alfred Brownは現在、Alfred Brown、Empire Mills、Woodheadの3ブランド展開をしています。

—–

リーズにも一度だけ行きました。

リーズはAlfred Brown訪問ではなくGIEVES & HAWKESの新しい店を見に行ったんですよね。

活気のあるなかなか大きい地方都市でした。

で、駅近くにあったパブで「一杯やろうか!」と思って入ってみたら、スキンヘッドの連中がたむろする危険な空気が充満している店でめちゃくちゃ焦った記憶があります。

肝心なことよりこういう記憶の方が鮮明という笑。

という僕のことはともかく、内容を見ていきましょう。

上述の通り今日も全マークを披露します!

 

 

John Foster

 

 

 

 

ご覧の通りUKミルらしい重厚感のあるシックな色柄の素材が揃いました!

どれもダンディですよね。

そして、どれもさりげないこだわりやひねりが加えられたナイス素材だと思います。

品質はすべて100% Wool(290g)です。

上:シックな柄物(下4マークはかなり織柄無地っぽいですが)12マークです。いずれも素敵ですが僕は特に上4マークのチェックが好きです!

中:無地と織柄無地10マークです。GIEVES & HAWKESの時に定番として使っていた国産素材にとてもよく似ています。織柄無地はすごく英国的な、そして誤解を恐れずに書けばよい意味で野暮ったい織柄がとてもカッコいいと思います!バシッと英国調のスリーピーススーツを作ったらすごくイイでしょうね。

下:少々パンチの効いた柄物9マークです。上4マークは上・中からの続きでクリアカット、下5マークはわずかにミルド(起毛)加工を施しています。品質はクリアカットと同じ100% Wool(290g)です。僕は。。。後者が大好物です!

 

 

John Fosterの「僕のイチオシ」は ↓こちら↓ です。

 

 

下画像はどれも素敵、特に上から6番目と7番目のストライプ、8番目のヘリンボンも相当に捨て難いものの。。。

他のバンチブックではまず見つからないであろうこの「ナイスコントラストなカラーリングがクール過ぎるブロックチェック」に惚れました。

僕はこの素材でモッズスーツを作りたいです!

絶対にカッコいいと思うな!!

スーツとともにこの素材でナロウ巾のネクタイも作りたいですね。

 

 

Woodhead

 

 

 

 

Woodheadらしい少しモダンなテイストが薫るクラシックコレクションです!

品質は全マーク100% Wool(290g)です。

Woodheadは整理工程が少し特殊なのか、光沢がかなり際立っている素材が少なくないのも◎だと思います。

特に上画像の9マークは光沢がキレイでそれによってかなりモダンな表情に仕上がっています。

が、その光沢はなかなか静止画像では表現が難しいのでご来店の際にはぜひともいろいろな角度からご覧ください!

きっとその美しい光沢に目を奪われると思います。

 

 

Woodheadの「僕のイチオシ」は ↓こちら↓ です。

 

 

ライトグレイのシャークスキンベースに少しだけグリーンっぽいブラウンのストライプ!

これはいい!!

僕は大好きです!!

クラシカルなスリーピーススーツを作ってみたいです。

 

以上です。

 

UKメイドのSuitingは人気のDarrow Daleも控えています!

が、次回はDarrow DaleではなくJacketing。。。

にするかどうかは検討中です。

はい、Jacketingの方がより労力と時間を要するんですよね。。。

とにもかくにも近日中に16回目のクリアする予定です。

乞うご期待ください!

 

 

 

12th. Oct. 2024

Ryoji Okada

 

 

 



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