昨日から始まった10月。
初日は開店後すぐにお電話でご注文が入ったり、シャツのピックアップにいらしたクリエイター様とコラボレーションのお話ができたり、以前からアポイントメントをいただいていたお得意様(のお連れ様)からエキサイティングなご注文をいただいたり。。。
いきなりハッピーでした!
皆々さまにこの場を借りて改めて厚く御礼を申し上げたいです
本当にありがとうございました!
ところで。
「10月」といえば。
今日は2日振りに新作バンチブックをご紹介します。
エキサイティングなオーダー品のご紹介をもう少し立て続けにやりたい気もしたのですが、新作バンチブックのご紹介もとっても重要かつ自ら課した目標が「今月末までに20回」なので早めに10月の初回をこなしておきたいと考えました。
3日1回のペースをキープしていけば目標は達成できる計算ですが、新作バンチブックのご紹介はかなりの時間と労力を要するのでできる時に早め早めにやっていかないと月末に慌てふためくことになるのが目に見えていますしね。
そして、ご紹介したいバンチブックがまだまだ山ほどありますしね!
10回目の今日は「Harrisons、Lear Browne & Dunsford、H.Lesser & Sons、Porter & Harding、Smith Woollens、W.Billを擁する英国を代表するマーチャントグループ:Harrisons Group」の中核を成すリーダー的存在:HarrisonsのPremier Cruです。
Premier CruはFine ClassicsやFrontierと並ぶHarrisonsを代表するSuiting(スーティング:スーツ向けテキスタイル)コレクションです。
今秋入荷したのはその最新リニュアルバンチブックです。
ヴァージョンアップしたその内容が素晴らしいの一言ですのでご来店の際にはぜひぜひじっくりとチェックをしてみてください。
もちろん引き続き、お電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも大歓迎で承っています。
気になる素材があってご来店が難しいようでしたらどうぞお気軽にご連絡をください。
ご来店なしでもお作りいただけるように工夫をします。
では、今日も気合を入れて全マークをご紹介しましょう!
今回も皆さんが「おっ!?」と心惹かれるナイスな素材がありますように!
今日は冒頭から一気に全マークを披露し、最後に僕のセレクションをご紹介します。
ぜひとも最後までお付き合いください。
今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブックです。
おとといも書きましたが、まずはHarrisonsについて簡単にご説明します。
Harrsionsは後のエジンバラ市長Sir George Harrisonによって1863年に創設された名門UKマーチャントです。
日本ではDormeuilやScabalに代表される本社がUKにないマーチャントの方が有名ですが、「アイコニックなレッドカヴァーのバンチブックで展開されるHirrisonsの高品質かつ豊富なヴァリエーションを誇るコレクション」は古くからSavile Rowのビスポークテイラー界隈で圧倒的な支持を集めてきました。
「最上級の原毛のみが最高級の素材を作り上げる」という哲学のもと、全工程において一切の妥協を排し生み出されるHarrisonsの美しい「作品群」は長きに渡り縫製に携わるプロフェッショナルたちを魅了しているのです。
その結果、ヨーロッパの王侯貴族を筆頭にした世界中のVIPたちから広く愛されることになり現在の地位を築きました。
GIEVES & HAWKESの日本におけるデザイン/企画のヘッドをやっていた頃/1995年頃から2000年頃は、頻繁にSavile Row 1番地にある本店(上階がヘッドオフィスになっていました)でミーティングをやっていたのですが、ビスポーク部門にお邪魔すると確かにレッドカヴァーが目立ったような記憶があります。
幼少の頃からカープを応援していたから目に付いただけという可能性もなきにしもあらずですが笑。
ともあれ、名門中の名門。
そして、上述の通り多くの名門マーチャントを束ねるリーダー的存在。
それがHarrisonsです。
「A WORKROOM時代にHarrisonsの看板素材:Frontierを日本(世界だったかも!?)で最も売った店」として表彰を受けたのもよき思い出です。
今日ご紹介するこちらのPremier Cruは上述の通りそのHarrisonsを代表するコレクションで、そのバランスを極めたパフォーマンスと高い汎用性が世界中のエグゼクティヴから信頼を勝ち取ってきたベストセラーSuitingです。
そのクオリティの高さは、厳選されたオーストラリアはヴィクトリア州産メリノウール原毛を3回梳毛した上で最後に残った最も長い繊維のみを使い伝統的工法で織り上げられることで担保されます。
「高級英国素材のエッセンスが凝縮された」といったも過言ではない、しっかりとした打ち込みと柔らかな肌ざわりを両立させた素材感はまさに一級品/(ワイン製造における)一級畑(Premier Cru)そのものです。
品質は100% Wool(330g/m)、夏を除いた3シーズンお召しいただけるボディです。
冒頭から全74マークを一気にお見せします!
モダンクラシックなチェック。
圧巻のヴァリエーションを誇る無地。
少数精鋭のストライプ。
巻末を飾るフォーマル向けブラック無地。
極めて正統派な素晴らしいコレクションだと思います!
皆さんはどの素材がお好きですか?
僕は。。。
続いてご紹介する僕のセレクションでご説明します!
僕のセレクションは ↓こちら↓ です。
上から簡単にセレクトした理由等をご説明します!
画像①:グレイのシャークスキンベースにブルーのウインドウペーンです。クールなカラーリングとやや小さめサイズ:約4.5cm×3.5cmのシャープなウインドウペーンが絶妙なハーモニーを奏でている逸品だと思います。チェックはこちらのカラー違いやメランジベースのウインドウペーンといった候補もあったのですが今日の気分はこちらでした。僕はこちらならタイトフィットなダブルブレステッドスーツを作りたいです。ライニングは完売が近づいている “♡ Camo” silk c/# GPにしたいです。
画像②:圧巻のヘリンボンからは熟考の上こちらの2カラーをセレクトしました。下のブラウンでカントリーテイストのある(けれどエレガントな)ジャケットを上のベイジュでボトムスを作りたいです。もちろん「それぞれの素材をクロスしてのパーツ使い」もしたいです!
画像③:このスーパーボールドなチョークストライプは。。。よりハードなSmith WoollensのBotanyもいいけれど。。。こちらも素晴らしくいいですよね。Botanyは以前に作ったけれどこちらは作っていないので、そしてBotanyで作った2着はタイトになってしまった(汗)ので再度作るならこちらにしようかな?いずれにしても超ウルトラカッコいいストライプだと思います!ブラックがあるのも貴重ですよね。
画像④:約1.4cm巾と画像③よりはややピッチが狭いもののこれまた素晴らしくカッコいいストライプではないでしょうか!?また、やや明るめで少しグレイッシュなブルーも最高にスタイリッシュだと多います。これはすごく作ってみたい!
以上です。
次回はできるだけ早く、Loro PianaかHarrisonsで今秋もう一冊リニュアルされたMasqueradeを考えています。
乞うご期待ください。
2nd. Oct. 2024
Ryoji Okada