2月は水木定休に戻して営業致しますので何卒ご了承下さいませ。
The best 10 discs released in 2016, selected by Ryoji Okada
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昨日のNBA All-starの本戦はWestが勝利し、MVPは今年の会場となったNOLAのスムージー・キング・センターを本拠地とするNOPのエースA.Davisが獲りました。
しかも、AS直後にNOPはSACとのトレードでD.Cousins獲得を発表、リーグ屈指の恐ろしいツインタワーが誕生することになります。
A.Davisはデビュー以来、最良の日を過ごしたのではないでしょうか。
まあ、このトレードで複数のプレイヤーを放出したバックコート陣は悲惨なことになりそうだけれど。。。
ASに話を戻すと、MILから初出場&初先発したGreek FreakことG.Antetokounmpoは、(MILではSF/PFとして出ておりますが)Cとして22分間プレイして30P(FG%82.4)/6R/1Aと大活躍、Eastトップの得点を挙げました。
「場」や「面子」に物怖じすることなく、ハートのこもった、そして、高いアスレティック能力を活かした華のあるプレイを披露してくれました!
素晴らしい!!
もしEastが勝っていたらMVP獲っていたかもね⛹️🏀
それはともかく、この活躍を更なる栄養剤/起爆剤にして、RS終盤戦はより一層チームを牽引して欲しいものです!!
Go! GIANNIS!
Go! BUCKS!
ところで。
「ハート」といえば。
以前にも少しご紹介した、LOUD GARDENエクスクルーシヴのオーダーシャツ用新衿型 “Heart Shaped Tab Collar” ですが、今日はこの衿型が生まれたストーリーをご紹介しようと思います。
当初はセールスマネジャー目線で始まったこの企画が途中でデザイナー目線に変わり、そこにBOD DYLANが絡んでくるというお話です。
少し長い上に駄文ですが、ご高覧いただければ幸いです。
そして、もし共感をいただけたならぜひとも作ってみていただければ光栄です。
では、始めましょう!
先日も少し書きました通り、2016年のLOUD GARDENのビジネスは、少なくとも定量的な面においてはそれなりに満足のいく結果が得られました。
一方で定性的なそれは、「まだまだ」な部分と「よく出来た」部分と「2017年に持ち越し(= 全然出来なかった)」な部分と玉石混交状態でしたけれど。。。
それはともかくとして、数値面で嬉しい成果が得られたのは、お得意様の温かくも熱いご愛顧、お取引先様の心優しいサポート、そして、チーム全員の懸命な頑張りがあってのことです。
とてもありがたい、とりわけ前の2つは本当に心底からありがたいことです。
とはいえこんな時代です、そして、吹けば飛ぶような零細企業です、いつ抜き差しならない状態に陥ってもおかしくないという不安と焦燥は常に頭の中をぐるぐると飛び交っているのもまた事実です。
当たり前のことながら、セールスとは「客数 × 客単価」であり「着数 × 着単価」であり、これらのいずれかを圧倒的に、あるいはすべての数値を満遍なく向上させることが出来ればセールスは自ずと増加します。
僕に置き換えて考えた場合、それにはまず第一に、「丁寧に誠実にエキサイティングに」というこの事業を推進するにあたってのここ最近の僕の信条を「物作り」に、「モノとコトの企画」に、「我々のエキサイティングさのご提案」に、「おもてなしを含めた様々な店舗運営」に、「皆さまへのご対応」に、どれだけ高濃度で反映させられるかが勝負だと信じています。
それは絶対に間違っていないのですが、その一方で僕はどんどん極端に向かっていく性格を持っているし、創業時からいてくれてお得意様皆さまのことを良く知っている大川さんは退社してしまったし、あまり自分だけで考えて「方向感が偏り過ぎてしまうのはよろしくないなぁ」とも日々思っていました。
そんな時に、僕がシャツファクトリーに送り込んだ忍である(?)G君が会食中に「ウチは結構色々なデータを持っていて社内会議で使っているんですよ。LOUD GARDENの話も時々出ます」と口にしました。
「ほんとかよ〜〜〜〜〜?????」と疑いつつも色々聞いてみると、確かに様々なデータを持っているようでした。
そこで、「データ上、他店さんと比べてウチが優れている・足りている/劣っている・足りていない部分」を知りたいと思いました。
その情報を元にオーダーシャツの着数を上げる、つまり「またLOUD GARDENで新しいシャツを作ってみたいなという想い」を最大化させる作戦を見出せないかな?と思った訳です。
数字は嘘をつかないからね。
後日、G君とは別のLOUD GARDENの営業担当Sさんがたくさんのデータを持って来店してくれました。
そして、示唆に富んだ助言を様々してくれました。
そのうちのひとつが「2017年現在で岡田さんが本当に着たい理想のシャツを作ってみたらどうですか?例えば、他の店では絶対に買えないようなデザインの衿型やカフス型のシャツです、岡田さんだったら簡単に思いつきますよね?」というものでした。
なるほど、確かに一理ある。
が、しかし、だけれども、(お得意様はご存知の通り)現状でもこれだけたくさんの衿型があり、最近の僕はその中にあるカッタウェイ系の衿型に満足しているんだが。。。
「理想とまではいわなくても、こういうシャツを着てみたいくらいでもいいんじゃないですか?」とSさん。
なるほど。。。
そういう考えもあるかも。。。
そんな訳で、LOUD GARDENエクスクルーシヴの衿型とカフス型の開発に着手、たくさんのスケッチをしました。
けれど、なかなかしっくりくるデザインが出てきません。
例えばアシンメトリックな衿型とか、縫製上極めて難しそうなエッヂラインが波打った衿型とか、僕が大好きな某映画でマフィアが着ていたシャツの衿型とか、なんだかテクニカルな方向に走ってしまい。。。
Pitti Immagine Uomoに出展するコレクションを考えている訳ではないので、「そっち」ではなく「僕が着たい」をベースにしないとね、今回は。
そんなこんなで。。。
色々とスケッチしてみて出した結論は『やっぱり「着てみたいな」くらいのシャツではなく「理想」のシャツじゃなきゃダメだ!もし後者が出てこない場合は今回のリリースは見送ろう。期限は1週間!』というものでした。
加えて、もうひとつ前提を決めました。
それは、『Sさんが仰っていた「昨今支持を集めるシャツはやはりタイドアップしてもノータイでもスタイリッシュに見えるシャツです」という現実を踏まえてみよう』というものです。
どうせなら、たくさんの方に支持していただきたいですからね!
すると、上記の結論を出したその日の夜に、ベッドの上でNBAの雑誌を読みつつうたた寝していた時にいきなり「タイスペースがハート型に見えるタブカラーかピンホールカラーはどうだ!タイをしているとクラシックに、タイをしていないとチャーミングに見えるのでは?」と閃きました。
そこで、「これは忘れてはいけないぞ」と慌てて枕元に置いてあった紙の束を掴んでいくつかアイディアをラフにスケッチしてその日は眠りにつきました。
起きてみたらその絵の雑さに苦笑しましたけれど
翌日、午後はひたすらスケッチしたり、紙を切ったり貼ったりして「果たしてこの衿型がスタイリッシュなのかどうか?ノータイでもクールなのかどうか?」という実証実験を繰り返しました。
幸いにも(?)ご来店がほとんど皆無な日だったのでたっぷり時間はありました。。。
その結果。
「イエ〜〜〜イ!カッタウェイタイプが全盛な一方でレギュラーへの揺り戻しが始まっている(といわれている)シャツ業界のトレンドにまったく無関係な、しかしながらめちゃくちゃクール&スタイリッシュ&ダンディな衿型が出来たぞい!!!」と心底から思えたのであります!
こうなると動きは早い、その日は確か火曜日だったのですが、早速木曜日(水曜日はどうしても用事があって行けなかったと記憶しています)に僕が作った衿型(みたいなもの)をシャツファクトリーさんに持ち込んで作成依頼をすることにしました。
でも、その前に。。。
「僕が知らないところでこの衿型が既に一般的に広まっていたら困るからネットでチェックしよう」と思いネットサーフィンをすること小一時間。
その過程の中で唯一引っかかったのがこの人の画像でした。
BOB DYLAN。。。
僕が描いた衿型にとても似ております。。。
調べてみたらこのシャツを着ている写真はいくつか残っていて、名盤Blonde On Blondeをリリースした1966年の写真なんだって。。。
よりによってBOB DYLAN、しかも若い時か〜〜〜〜〜。
う〜〜〜〜〜ん。。。
かっこいい!
さすがはRYOJI OKADA
けれど、なんだかパクったみたいでちょっとな〜〜〜〜〜。
とはいえね。。。
どこかで見ていて潜在意識の中には残っていたのかもしれないけれど、BOB DYLANが着ていたなんてことは本当にまったく記憶にはありませんでした、少なくとも顕在意識上では。。。
とはいえね。。。
という感じでしばし逡巡しました。。。
でも、音楽だってサビがそっくりだったり、リフが激似だったりすることはままあります。
ファッションだって同じこと。
ビッグメゾンのコレクションが、過去のミュージシャンや映画や芸術にインスピレーションを求めるのは頻繁なことです。
たまたまBOB DYLANが過去に着ていたシャツと似た衿型だからといって、せっかく思いついた『2017年の僕にとって「理想」の衿型』をお蔵入りにするのはすごくもったいないことじゃないかな?
そう割り切って堂々と進行することにしました。
そして、無意識ながらも影響を受けていたかもしれないことは否定せず、こういう(一応は)オフィシャルな場で事実を明記することで、僕が生まれる前、実に50年以上も前に現在の僕が理想とする衿型のシャツを着ていたBOB DYLAN(と、そのシャツを作ったメーカーあるいはテイラー)にありったけの敬意を表したいと思いました。
BOB DYLANって、ほとんどの音源を所有していてある程度は聴いたことがあるものの、その一方で深く探究したことはないのでこれを機会にいろいろ勉強してみようかな?
と、そんなこんなで生まれたHeart Shaped Tab Collar、ついに型紙が完成しました!
2週間ほど前かな?前回の記事でご紹介したカウンターサンプルから修正すること二度、いや、僕が作った雑なサンプルを入れたら三度、遂に完成したのが↑こちら↑です。
「先生」と呼ばれるパタンナーSさんとあれやこれや議論を繰り返し、最終的にはハート上部のロールがよりきれいに出る「羽根と台が一体化したワンピースカラー」を採用しました 🙂
この選択は、台衿のボタンを外したスタイルでも、独 😎 😉 特の立体感を持つ洗練された「顔」を実現してくれるはずなので大正解だと確信しています。
と同時にもちろん、ネクタイもきっちりと締めることが出来ます。
かように様々な背景とドラマを持った至極スタイリッシュな、そして、LOUD GARDEN以外では入手困難なとても希少な衿型です!
ぜひともお試し下さいませ!!
現在、この衿型と同時に発案した新カフス型を搭載したサンプルを作成しております 😉
仕上がり次第またご紹介するので乞うご期待を!!!!
サンプル完成まで待ち切れないので、店頭のメインウィンドウでは巨大なHeart Shaped Tab Collarをディスプレイしております 😎 😉
ケーキみたい(笑)。
そして、逡巡を経て開き直れたので、ちゃっかりBOB DYLANのPOPを作って飾っちゃいました!
上述の通り、せっかくならたくさんの人に着ていただきたいので 😉
ご来店の際にはぜひともチェックしてみて下さい!!
*当衿型は縫製が少々難しいため¥500+taxのアップチャージをいただきます。
◆本日の一枚◆
という訳で今日はBOB DYLANのBlonde On Blondeを。
ジャケット裏のBOB DYLAN。。。
しっかりHeart Shaped Tab Collarシャツを着ています。。。
このCD、結構昔に購入したはずだから潜在意識に。。。
それはもいいや!
改めて聴くとやっぱり素晴らしい作品ですね。
ここしばらくDEEP PURPLE人脈の音源を聴いていた耳にはとても新鮮です(笑)。
では、8曲目収録のJust Like A Womanのライヴ動画を。
いい曲だ!
21st. Feb. 2017
Ryoji Okada