いよいよ開幕が近づいたNPBであります⚾️
おととい玉村投手が内容の濃い投球を披露したことで開幕時の先発ローテーションは以下のように決まったようです。
表:大瀬良投手 → 床田投手 → 玉村投手
裏:九里投手 → 遠藤投手 → アンダーソン投手
開幕時はこの6人ですが、早ければGW前後に森下投手が誰かと変わることになります。
また、二軍で好調をキープしている野村投手とコルニエル投手と中村祐投手、当初は先発ローテーション入りの有力候補だった森投手と益田投手もどこかでチャンスが与えられる可能性が高いです。
そう考えると先発投手陣はまあまあ充実しているんですよね。
どのチームのファンも毎年この時期はそう思うのかもしれませんけれど笑
また、最大の弱点だった中継ぎ陣もターリー投手の状態が至極良好なのと、ルーキーの河野投手が勝ちパターンにも入れそうな好投を披露しているのと、新加入の戸根投手が戦力になりそうなのと、1年目の昨季は故障でほとんど登板機会がなかった黒原投手が一軍定着できそうなのと、アドゥワ投手が復活しているのと。。。
好材料が揃いつつあります。
栗林投手の腰の違和感が軽いものだったのも大きいと思います。
もちろん矢崎投手が離脱しているのと森浦投手がどうにもピリッとしないという不安材料はありますけれど。。。
こうなれば。。。
低い下馬評をひっくり返すためにも開幕ダッシュをぶちかますしかない!
Go! CARP!
ところで。
「内容の濃い」といえば。
昨日に引き続いて新作バンチブックをご紹介します。
19回目の今日ご紹介するのはイタリアを代表する名門ミル、現在最も勢いのあるイタリアンミル、毎シーズン斬新な新クオリティをリリースしているイノヴェイティヴなミル:Vitale Barberis Canonico(以下VBC)の新作です。
VBCのバンチブックは毎シーズン複数の仕入先から4冊~6冊入荷するのですが、2023 Spring/Summerシーズンは内容の濃い4冊を手配しました。
その中でも今日ご紹介するAbito & Giaccaはスーパー濃厚ですので、ご来店の際にぜひともじっくりご覧になってください。
もちろん引き続き、お電話/e-mail/SNS等でのご注文/お問い合わせも大歓迎で承っております。
気になる素材があってご来店が難しいようでしたらどうぞお気軽にご連絡をくださいませ。
ご来店なしでもお作りいただけるように工夫をします。
では、早速いきましょう。
今日ご紹介するのは ↓こちら↓ のバンチブックです。
タイトルの通り、厳選されたAbito(スーツ)用素材とGiacca(ジャケット)用素材がコンパイルされているバンチブックです。
全71マーク、すべてが素晴らしいので今日も頑張って全マークを極力丁寧にご紹介します!
さて、今日ご紹介するVBCとは。。。
イタリア北部にある高級毛織物産業の中心地Biella/ビエッラに本拠を置く、1663年に創業した超老舗ミルです。
その歴史は実に360年!?
1663年といえば。。。
関ヶ原の戦いからまだ63年しか経っていない時代で、江戸幕府の将軍は4代家綱でした。
イギリスでピューリタン革命が始まって21年、中国で清の中国支配が始まって19年、プロイセン王国はまだ成立すらしていません。
すごい歴史ですよね!
そんなVBCですが、現在は『厳選された原毛をオーストラリアより直輸入し、最新鋭の紡績機械・織機を使い「糸の紡績から仕上げまでを一貫生産」している』ことに由来するコストパフォーマンスの高さが世界中のアパレルブランドに重宝され、最も勢いのあるイタリアンミルとしての地位を長きに渡ってキープしています。
また、某トップミルのOEMを受けたり、某トップマーチャントの別注素材を多く手がけるなど業界内からの信頼が極めて厚いことも特筆すべきかもしれません。
「いかにVBCの素材が優れているか」「いかにVBCのコストパフォーマンスが高いか」を証明する1番の逸話ですから。。。
日本では一般的に「Canonico/カノニコ」と呼ばれていますが、正式名称は「Vitale Barberis Canonico/ヴィターレバルベリスカノニコ」といいます。
が、僕はGIEVES & HAWKES時代の名残でVBCと表記してしまいます。。。
その方が短くて簡単ですし😉
ちなみに、僕がGIEVES & HAWKESに携わっていた20年以上前のVBCは「英国風の素材を作るイタリアンミル」といった印象でした。
あの頃はフルコレクションを拝見していましたがかなりクラシックだった記憶があります。
しかし、現在は次々とユニークなクオリティをリリースするなど「進化する老舗」といった感じのミルに変貌を遂げています。
これって素晴らしいことですよね!
我々も進化しなくては!!
まずは冒頭にコンパイルされている「絶妙なカジュアルテイストが表現されたSuiting(スーティング:スーツ素材)」を。
「攻めてるな〜!」と思わず感嘆の声を出してしまいたくなる13マーク!
素晴らしいコレクションだと思います。
そして、「これからの時代のスーツはスマートカジュアルスタイルにもマッチするものでなくてはならない!」という強い心意気を感じるコレクションだと思います。
さすがはVBC!といったところでしょうか!?
いや、この13マークをセレクトして冒頭に持ってきたM社さんがさすが!でしょうか!?
きっとどちらもですね😌
上4マーク:Mesh Suitingです。同じメッシュ組織でもJacketing(ジャケッティング:ジャケット素材)のそれよりも「目が詰まっている」ためスーツにも対応可能なクオリティに仕上がっています。メッシュ組織ならではの通気性の高さと優れたシャリ感、そして清涼感あふれるカラーリングが魅力です。日本の厳しい夏にも比較的快適なスーツが仕上がること間違いなしだと思います。また、ご覧のような素材感なのでジャケットとボトムスをセパレートしても楽しめるスーツに仕上がることも間違いなしです!品質は100% Wool(220g/m)、メッシュ系素材では最軽量なウエイトも嬉しい限りではないでしょうか!?
上から5番目~8番目:Wool Silk & Linen Suitingです。縦横に走るランダムかつ短いスラブヤーンがディープなヴィンテージテイストを醸し出す逸品です。僕はこの素材が持つテイスト。。。すごく好きですね!軽快に作るのもいいですけれど、まるで1930年代に生きるダンディのようにエレガントなスリーピーススーツを作ってみたいです。Mesh Suiting同様にジャケットとボトムスをセパレートしても楽しめるスーツが仕上がると思います。品質は93% Wool + 4% Silk + 3% Linen(250g/m)です。3%のLinenでもこのようなスラブヤーンを表現できるのですね!
上から9番目~11番目:21μ Wool & Silk Tropical Suitingです。ここ最近VBCが力を入れている「21μの原毛を使うことでやや太番手に紡がれた糸」で織り上げたトロピカル(平織)素材です。しっかりとした素材感、豊かな膨らみと弾力性、ヴィンテージ感のあるドライなタッチ等が魅力の素材です。Silk混紡による滑らかさもポイントです。イタリアンミルらしいモダンクラシックなグレンチェックも素敵ですよね。こちらもまたジャケットとボトムスをセパレートしても楽しめるスーツが仕上がると思います。品質は75% Wool + 25% Silk(240g/m)です。
下2マーク:Pure Wool Denim Suitingです。デニム風の100% Wool(250g/m)素材です。ありそうでなかなかないナイスアイディアの素材だと思います!特にキレイなインディゴブルーにも見えるブルー(上)の仕上がりが白眉ではないでしょうか?軽快なスーツを作ってみたいです。こちらもまたジャケットとボトムスをセパレートしても◎ですよね!
僕の「イチオシ」は ↓こちら↓ です。
このボディにブラックがあるとは超スーパー嬉しい!!
今シーズンはブラックのジャケットあるいはスーツを1着作りたい!という衝動に駆られていたのですが、これと先日ご紹介したW.billのFine Irish Linenのブラックは有力候補ですね〜!
最近お気に入りの「ワイド巾ピークトラペル&シングルブレステッド1ボタンのジャケット + ダブルブレステッド8ボタンのラペルレスヴェスト 2インプリーツ&テイパードシルエットのグルカパンツ」で作りたいです。
あるいは、素材のヴィンテージテイストを生かして「ノーフォークジャケット + ワイドシルエットボトムス」でもいいかな?
とにかくこの素材はすごく作ってみたいです!!
クラシカルなトロピカルSuitingです。
VBCを代表する「安定したクオリティのSuper 120’s 2Ply Plain Weave(上12マーク):100% Super 120’s Wool(230g/m)」と「僕がGIEVES & HAWKESをやっていた時にしばしば使っていたSuper Fine Kid Mohair(下5マーク):84% Wool + 16% Kid Mohair(230g/m)」です。
どちらもベストセラー素材ですので「安心」できるクオリティですよね。
無地にキレイなカラーがずらりと揃ってるのがとにかく嬉しい限りです。
4マークと少ないですがモダンクラシックな柄物(上4マーク)ももちろん素敵です!
僕の「イチオシ」は ↓こちら↓ です。
絶妙なトーンのブルーがとってもカッコいいですよね!
以前、山口洋先輩から「お任せで1着!」というご注文をいただいた時にお作りしたスーツもこのタイプのブルー、このタイプのストライプでした。
やっぱり僕はこのタイプの色柄が好きなんですよね、きっと。
山口さんにお作りしたスーツのように「静かに&確かにR&Rテイストが脈打つクール&シャープなシングルブレステッドスーツ」が作りたいです!!
裏地もR&Rにキメたいですね。
ちなみに、山口さんのスーツはHarrisonsの名素材Frontierでした!
21μ Wool & Linen Tropicalです。
これも素晴らしいクオリティです!
そして色柄も素晴らしいの一語!!
1番上:ブルーのグレンチェックでダブルブレステッドのブレザーを、その下:ベイジュのグレンチェックでややワイドシルエットなボトムスを作りたいです。
優しいベイジュが本当にいいですよね😉
品質は53% Wool + 47% Linen(220g/m)です。
21μ Rustic Tropicalです。
上述したやや太番手糸を使用した21μシリーズの100% Wool(240g/m)トロピカルです。
このボーティングストライプ風ボールドストライプのカッコよさよ!!
これも激しく作ってみたいです。
具体的には、ミリタリーテイストあふれる8個ボタン4つ掛けのダブルブレステッドブレザーかモッズスーツを作ってみたいです!
3マークとも激しくカッコいいのですが。。。
僕は真ん中が好きかな〜〜〜???
皆さんはどれがお好きですか?
よりカジュアル度が高いSuitingです。
上4マークがNatural Stretch Pure Wool Seersucker:100% Wool(270g/m)で、下2マークがWool Silk & Linen Denim:82% Wool + 11% Silk + 7% Linen(330g/m)です。
これまたなかなかの力作ではないでしょうか!?
オーガニックカラーの1番上も素敵ですし、下2マークも秀逸な仕上がりだと思います。
昨日も書きましたがSeersucker/シアサッカーについて以下に今一度ご説明を!
Seersuckerとは「しじら(縞状のしぼ)」の入った織物のことです。
もう少し具体的に書くと「波状の凹凸のある部分」と「平らな部分」を交互に表現することで縦方向に縞状のしぼを走らせた織物のことです。
この「しじら」により肌への接地面積が少なくなること、つまり「肌へのベトつきが少なくなり」「通気性に富み」「さらっとした肌触りに恵まれる」ことこそがシアサッカーの真髄です。
加えて、Seersuckerは「しじらによってシワになりにくい/元からシワ(というかしぼ)があるので仮にシワになっても目立ちにくい」「見た目にも涼しげである」といった魅力も併せ持っています。
毎年さまざまな高機能素材がリリースされる昨今ですが、100% Linen素材とともに100年以上に渡って「メンズファッションにおける春夏シーズン素材の代名詞的存在」として君臨し続けているSeersuckerこそが、現代においても春夏シーズンの「本命」素材なのかもしれません。
というSeersuckerですが、日本では「サッカー」と表現されることも少なくありません。
Seersuckerの主な品質は100% Cottonですので、我々はそれを「サッカー」と呼び、ウールやシルクで作られたシアサッカーを便宜上「ウールサッカー」「シルクサッカー」などと呼ぶことが多いです。
つまりこちらはウールサッカーですね!
WoolはCottonよりも通気性に優れドレープに富みますので少し優雅な「顔」に仕上がります。
1番上のベイジュでフォレスティエールを作ってみたいですね。
Wool & Cotton Suitingです。
こちらは完全なる新クオリティですね。
このバンチブックの中で僕が最も心惹かれた傑作であります!
52% Cotton + 48% Wool(230g/m)という品質が醸し出す絶妙なカジュアル感もさることながら、最高にスタイリッシュな色柄に惚れました!!
これは全マーク作ってみたい。。。
けれど、それは間違いなく不可能なので絞りました。
僕の「イチオシ(は無理だったのでニオシ)」は ↓こちら↓ です。
このクールなグレイと鮮やかなブルーの組み合わせ!
素晴らしいですよね。
こちらはぜひとも両方作りたいです。
軽快に作ってもいいとは思いますが。。。
ヴェリーイングリッシュに料理してみたいです。
具体的には「セミノッチドラペルのシングルブレステッド3ボタンジャケット + シングルブレステッド6ボタンのラペルレスヴェスト + 1インプリーツ&ややテイパードシルエットのボトムス」で作りたいです。
ストライプはヴェストの前身頃を『多くのフォロワーを産んでいる(←大袈裟な表現です笑)「バーティカル・ホリゾンタル・ダイアゴナルミックス」』で仕上げたいですね!!
絶対にカッコいいはず!!
最後にJacketingです。
上画像:上2マークはWool Hemp Cotton Jacketing:73% Wool + 15% Hemp + 12% Cotton(280g/m)のオーガニックなJacketingで、下5マークはLinen Silk & Cotton Jacketing:55% Linen + 25% Silk + 20% Cotton(280g/m)のサマーツイードです。どちらもアーバンカントリーな佇まいが素敵ですよね!
中画像:上2マークがWool & Silk Jacketing:78% Wool + 22% Silk(250g/m)で、下2マークがWool Silk & Linen Jacketing:77% Wool + 14% Silk + 9% Linen(260g/m)です。洗練されたモダンクラシックな色柄がとてもダンディではないでしょうか。
下画像:Hopsackタイプの定番JacketingであるMesh Jacketing:100% Wool(280g/m)です。豊富なカラーヴァリエーションが自慢です。
僕の「イチオシ(というかニオシ)」は ↓こちら↓ です。
この2素材を巧みに組み合わせたLOUD GARDEN/RYOJI OKADAらしいジャケットを作りたいです!
ロングジャケットもいいかもしれませんね😉
以上です。
いやはや。。。
「さすが!」な素晴らしいコレクションですよね。
欲しい素材ばかりで困りますけれど(汗)。
次回は同じVBCの高機能コレクションSupersonicの新作をご紹介予定です。
乞うご期待ください。
28th. Mar. 2023
Ryoji Okada